Salesforceは、高度なデータ分析機能をユーザに提供する人気の CRM(顧客関係管理)プラットフォームですが、Salesforce の多くのメリットを享受するには、サードパーティのデータ管理やパイプライン統合の助けを借りないといけません。
そこで本記事では、Salesforce のデータのパイプラインを構築するメリットと、Integrate.io がデータ統合の目標達成にどのようにお手伝いできるかを見ていきます。
まずは、Salesforce のパイプラインについて押さえておくべきことを5つ以下に挙げましょう:
- Salesforce のパイプラインは、顧客中心のデータをより良く一元化するためにプラットフォームとのデータフローを効率化する。
- Salesforce のユーザーは、パイプラインで「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」実現できる。
- Salesforce は、企業レベルのアナリティクス、クラウドストレージ、その他のプラットフォームと統合して、データ管理機能を上げることもできる。
- ETL(抽出、変換、格納)、ELT(抽出、格納、変換)、CDC(変更データキャプリャ) など、Salesforce のパイプラインを設定するための手法やツールは複数存在し、その中でも Heroku Connect には、ELT とは一線を画すユニークなソリューションがあり、Salesforce とデータベース間のデータ同期を実現する。
- データ パイプラインの設定に経験豊富なプログラマである必要はない;Integrate.io のような多くのソリューションには、ローコード/ノーコード機能やドラッグ&ドロップのインターフェースがある。
Salesforce のデータパイプライン構築のメリット
Salesforce のデータパイプラインを使うと、Salesforce とデータウェアハウスなどのデスティネーションの間でデータをフローさせることができます(逆もまた同様)。そしてこのようなパイプラインを構築するメリットには、次のようなものがあります:
- 外部データによる内部データの強化: EC プラットフォームや ERP(企業資源計画)ソフトウェアなどの外部ソースからのデータは、Salesforce の既存の顧客データにその情報を提供して追加することができる。
- 集中したワークスペースの実現: 関連データを全て Salesforce にフィードするパイプラインにより、従業員は必要なデータのために他のシステムを検索したり、常にアクセスしたりする必要がなくなる。
- リアルタイムのデータ更新: データパイプラインが統合されているため、正確でリアルタイムのデータインサイトのためにデータの同期や更新を継続的に行う必要がない。
- データ分析の強化: より充実したデータと強固なデータ分析を実現するために、多くのユーザは、Salesforce と好みのデータ分析プラットフォーム、データレイク、またはデータウェアハウスとの間でデータパイプラインを設定することを選択する。
- データ品質の向上: リアルタイムのデータ更新と、より統合された環境により、Salesforce のデータと他の企業のデータとの整合性が確保され、全体としてデータの信頼性が上がる。
Salesforce データ統合のユースケース
Salesforce のデータ統合は、さまざまなビジネス要件やユースケースに対応するように設定できます。以下に、そのユースケースの例を挙げてみましょう:
- データウェアハウスやデータレイクと連携し、Salesforce のプラットフォーム内の BI(ビジネスインテリジェンス)やアナリティクスを強化する。
- Salesforce のネイティブの統合機能がないレガシー(旧式)システムや国産システムとのデータ交換を設定する。
- カスタマーサービス、サポート、セールスイネーブルメント、ERP、受注処理のツールやアプリケーションから Salesforce にデータを送信する。
- Salesforce のデータを外部の BI ダッシュボードやデータ分析アプリケーションとすぐに共有する。
- デジタルマーケティングと広告ツールの統合により、適切なオーディエンスへのメッセージの的を絞り、顧客との関わり具合を自動追跡する。
他のデータ統合ツールではなくIntegrate.io を使う理由
Salesforce のチームが Salesforce のプラットフォームを他のビジネスアプリケーションに接続するもっといい方法を探していたら、Integrate.io が最高のデータ統合プラットフォームになります。
Salesforce には独自のパイプラインセットアップ機能があり、他のベンダーにも Salesforce との統合やコネクタがありますが、Integrate.io は、ローコード/ノーコードでの使いやすさ、ETL へのシンプルなアプローチ、さまざまなビジネスアプリケーションやユースケースに対応する150以上の Salesforce 固有のコネクタで、他とは一線を画しています。
また、Integrate.io は、手頃な価格モデルと多様なサポートリソースを組み合わせて、Salesforce チームが Salesforce のプラットフォームを効果的に統合するのに必要な技術とパートナーシップを提供します。
Integrate.io と Salesforce を接続する4つの方法
Integrate.io を利用するもう一つのメリットは、Salesforce との接続方法が豊富な点です。特定のデータセットとビジネス ユースケースに応じて、以下に挙げる Salesforce 統合方法のいずれかが組織に最適である可能性があります:
- ETL
- ELT
- Heroku Connect
- Salesforce CDC
1.ETL
Integrate.io は、ETL(抽出、変換、格納)に対するローコード/ノーコードの手法を使って Salesforce と接続します。Integrate.io のユーザーは、Salesforce 用の ETL コネクタを使ってデータの抽出、別のツールや環境でのそのデータの変換、データベース、データウェアハウス、またはその他のレポジトリへの格納ができます。
大量の CRM データを Redshift や BigQuery のようなデータウェアハウスに速やかに転送することに興味があったり、Snowflakeのようなプラットフォームで高度なデータエンジニアリングや AI 機能を活用したいユーザーだと、この統合オプションを選択するかもしれません。
また、サードパーティの BI ツールとデータを共有するプロセスを自動化したい場合は、ETL を使うかもしれません。
長所
ETL 手法には以下のような長所があります:
- 選択的なデータ量で稼働
- ELT よりも多くのデスティネーションがある
- 変換はプラットフォーム内で行われる
- ドラッグ&ドロップのロジックで頻繁に稼働するため、技術的な知識が浅いユーザーでも利用可能
- 最も柔軟なオプション
短所
また、ETL 手法には以下のような短所があります:
- レプリケーションの欠如:このプロセスでは、データベースは新しい場所にレプリケーションされない。
- このプロセスを継続的に実行するには、エクスポートのスケジュール設定が必要。
2. ELT
Integrate.io には、ELT(抽出、格納、変換)用の Salesforce コネクタもあり、ユーザーは Salesforce のデータを抽出し、そのデータの変換作業の大部分を別のプラットフォームで行うことができます。
BI とデータ変換タスクを完了したいけれど、より頻繁で一貫性のあるデータレプリケーションと Integrate.io からの自動スキーママッピングを使用したいという組織であれば、ELT 統合のオプションがピッタリです。
長所
ELT 手法には以下のような長所があります:
- オーバーヘッドが少ない
- データベースへのデータ取り込みに必要な労力は限られている
- 多数のオブジェクトのレプリケーションがしやすい
- 通常は ETLよりもビッグデータのワークロードに適している
短所
また、ELT 手法には次のような短所があります:
- ELT は、広く使われている一部のデータベースのみを対象としている。
- 対象がデータベースだけなので、他のシステムのデータを使うには、SQLのようなデータベース言語でコードを書く必要がある。
3.Heroku Connect
Heroku Connect は Salesforce と Heroku Postgres 間の双方向同期を設定し、オブジェクトのインスタンスが Salesforce に挿入、更新、削除されると、Postgres データベースにもそれが挿入、更新、削除されます。
同様に、Postgres データベースで挿入、更新、または削除が行われると、対応する操作が Salesforce で実行されます。
長所
Heroku Connect には、以下のような長所があります:
- Salesforce が実行する双方向 ELT の手法
- ポイント&クリックのインターフェース
- PostgreSQL のデータエンリッチメントへのアクセス
- ユーザーはオープンソーススタックでアプリを構築して Salesforceと同期できる
短所
Heroku Connect 手法には、以下のような短所があります:
- 値段が張る可能性がある
- Heroku プラットフォーム上で動作する PostgreSQL のみが対象
4.Salesforce CDC
Salesforce CDC は、API コールを通じて他のデータソースと直接連携するのではなく、データウェアハウスや S3 などの出力先に変更を書き込むことで、Salesforce のデータのほぼリアルタイムな同期を実現する Salesforce ネイティブの機能です。
Salesforce CDC を利用するには、特定の Salesforce オブジェクトに対する変更イベントのストリームを監視する必要があり、続いて、そのイベントをキャプチャし、対応する変更をターゲットデータベースに適用するための適切なメカニズムまたはスクリプトを実装する必要があります。
長所
Salesforce CDC 手法の長所には、以下のようなものがあります:
- この方法では、Salesforce の最も効率的な API が使われる
- 変更されたデータを Salesforce からほぼリアルタイムで配信できる
- データ管理と更新に対する顧客第一のアプローチである
短所
Salesforce CDC 方式の短所には、以下のようなものがあります:
- 値段が張る可能性がある
- コードにしか使えない
- API コールの回数に制限があるため、限られたオブジェクトにしか使えない。
CDC プロセスを手動で設定する代わりに、Integrate.io は、ユーザーがSalesforce の記録変更の監視や、指定されたデスティネーションの同期ができるようになる CDC 統合 をいくつか提供します。
Integrate.io の CDC ソリューションは、Salesforce からターゲット システムへの変更データの継続的なフローを維持したい Salesforce ユーザーによって主に活用され、それによってユーザーは、情報に基づいた意思決定のために常に最新の顧客情報にアクセスできるようになります。
Integrate.io と Salesforce でデータのパワーを活用しよう
Integrate.io では、データパイプラインと統合ソリューションを通じて、Salesforce とビジネスデータを最適化することができます。Integrate.io がデータのアクセシビリティを上げ、それによってデータは、ビジネスのユースケースやアプリケーション全体にわたって、より分かりやすく、実用的ものになるのです。
Salesforce データの最適化が気になる方は、ぜひご相談ください。こちらからお問い合わせ頂き、Integrate.io が皆さんの重要なデータの統合をどのようにお手伝いできるか、ぜひ詳しくご覧ください。