わかりました、データプロジェクトを確実に成功させるために、組織内の人達がどのように協力し合うかについて、筆者はかなり偏見を持っていることを認めましょう。筆者はこれまで、部門や機能を超えた連携の重要性を考慮しないまま、多くのプロジェクトに携わってきました。データに埋もれ、データにのみ拘っていたのです。何を達成したいのか分かっているつもりでも、そこに到達する最善の方法や、全体像を見ずに戦術的な計画を立てることがどういうことなのか、必ずしも理解していなかったのかもしれません。
もちろん、データがビジネスの価値を上げるものであることは間違いありませんが、異なるシステム間でデータがどのように流れ、業務を支えているかがわかっていなければ、全体的なデータ管理および分析イニシアチブの一部として適切なデータパイプラインを構築することはもっと難しくなります。
どんなテクノロジーのプロジェクトも、「導入の達成」、「低い TCO(総所有コスト)」、「高い ROI (投資収益率)」を目標としています。データ統合の場合、適切なデータパイプラインを構築することは、データがどのように相互接続されているか、どのようなサイロが存在するか、組織全体の人々が成功するためにどのような情報の可視性が必要かというような、成果を理解しているということになり、それには以下が必要です:
1. プロジェクト範囲の特定と優先順位付け:データチームはプラミングを理解していても、組織内のさまざまなチームがデータを使って何を行い、それによってどのように目標が達成されているかについてのより深いインサイトが必要な場合があります。プロジェクトの優先順位を決め、ビジネスの成果をサポートするデータパイプラインのアプローチを作成することで、データ統合の全体的な価値と組織内のデータ価値に対する認識を高めることができます。
2. データパイプラインの、より広範なデータ管理構想への整合:組織は、データガバナンス、コンプライアンス、セキュリティ、統合、およびプラットフォームの要件を考慮したデータ戦略を策定する必要があります。個々のデータソースや必要なメトリクスを見るだけでは十分ではなく、依存関係やビジネスルールの複雑さの特定が必要であり、それには組織全体が相互に影響し合うべきです。
3. オープンで繋がったデータエコシステム:風通しを確実に良くすることは本当に重要です。多くのシステムは、ネイティブに相互運用されていませんが、多くのプラットフォームが顧客のために柔軟性を確保したいと考えるようになり、この状況は変わりつつあります。データチームは、どのシステムにアクセスし、どのようにデータが使われ、データ資産を活用してどのようにビジネス上の意思決定が行われているかを確実に理解する必要があり、それによってビジネスチャンスやギャップを見出すことができるのです。
4. データアクセス要件の把握:価値が確定されると、ターゲットを理解することが重要になります。データパイプラインの構築は良いことですが、その中であっても成果は異なります。パイプラインが業務用であれ分析用であれ、ビジネスユーザーには柔軟性が必要であり、データのニーズは変化し続けるので、統合プロジェクトには俊敏性が必要です。
この4つの検討事項が出発点となります。基本的にデータプロジェクトは、データパイプラインの構築だけが目的ではなく、データプロジェクトを成功させるには、より広範なデータアクセス要件とビジネス成果の理解が必要です。長期的な成功のためには、ビジネスとデータの両方のニーズを考慮した、組織全体にわたる全体的な視点が不可欠なのです。
今回は短いですが、ここまでになります。また次回のブログでお会いしましょう。