この記事は、ビル・インモン氏による独占コンテンツのゲスト投稿です。ビル・インモン氏は、著名なアメリカのコンピュータ科学者であり、データウェアハウスの父として多くの人に知られている多作な作家です。彼は、データウェアハウスの中核的な概念を探求した最初の本を含め、60冊以上の本を執筆しており、また、データウェアハウスに関する初のカンファレンスの開催や、データ管理に関する多くの著名な出版物への寄稿ほか、データウェアハウスに関するクラスの開催もしています。
従来の常識では、データウェアハウスの構築は高額でコストがかかると思われがちです。確かに多くの組織でそうなっていますが、それは本当なのでしょうか?
現状を理解するには、データウェアハウスの原点に立ち返る必要があります。データウェアハウスが本格的に普及し始めたのは、2000年以降です。2000年頃、コンサルティングファームには何が起こっていたのでしょうか。ほとんどのコンサルティングファームは、人生最大の大当たりを終えたところでした。「Y2K(2000年問題)」や「ERP(企業資源計画)」導入の仕事を終えたところであり、クライアント先で請求可能な時間を持つコンサルタントの数は、過去最大となっていました。
Y2Kはコンサルティングファームにとって書き入れ時だったと言う人もいました。では、2000年以降、コンサルティングファームは何を求めていたのでしょうか。
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Y2Kのその先には、、、
彼らは皆、"次のY2K"を探しており、そしてその時にデータウェアハウスが登場して、多くのコンサルティング会社は、データウェアハウスを次の "大物 "として見ていました。彼らにとってデータウェアハウスは、クライアントの費用ですべてのコンサルタントの給料を保障し続けるための手段だったのです。
ただ、一つ面倒臭いことがありました。
データウェアハウスは、Y2KとERPでは全く異なるものでした。ERPとY2Kは、手作業で作物を収穫しようとするようなものでした。作物は熟せば熟すものですが、畑に出て収穫するには限られた時間しかありません。畑にはできるだけ多くの手が必要であり、多ければ多いほど良いというのがY2Kの本質でした。とにかくたくさんの人手ですね。
しかし、データウェアハウスは根本的に違い、真冬に氷床を登ろうとするようなものでした。ピトン、ロープ、アイスピックで武装し、氷床を登る方法を知っている知識のあるクライマーが一人必要です。善意はあるが無知な軍隊で氷床を征服しようとしても、多くの人が力尽きるだけで、誰も氷床を登れないのです。データウェアハウスは、明らかに最新のY2KやERPのインストールではありませんでした。
習慣の打破 - コンサルタントファームを手放す
ところがコンサルティング会社は、データウェアハウスの構築にはコンサルティング会社に依頼しなければならないと人々に思い込ませてしまい、それが「データウェアハウスは高価である」というイメージを植え付けてしまいました。顧客は、自分たちが何をやっているのかわからない人達にお金を使うことにこだわり、それがかなりの出費になりました。 お金をドブに捨ててしまったという図式ですね。でもコンサルタントを責めてはいけません。彼らはそもそもお金を取る気満々で、ただそこに立っていたのです。攻めるべきは、判断力に乏しい(あるいはない)愚かなIT管理者です。
そこで私達は、この現象を説明するのに「もしあなたが開胸手術を受けるとしたら、何を望むか」という喩えを使いました。やることがわかっている【敏腕外科医1人】ですか?それとも開胸手術を見たことはあるけど手術をしたことはない【看護師100人】ですか?クライアントは何度も【看護師100人】の方を選び、そして何度も何度も、患者は手術後に心臓の問題を抱えることになったのです。
「データウェアハウスはコストがかかる」と思うのも当然ですよね。
データウェアハウスについては、Integrate.ioのブログで詳細をぜひご覧ください。
データウェアハウスは思ったほど高くはない
個人的に証明できるのは、データウェアハウスの構築に多くの費用は必要ないということです。作ろうと思えば作れますが、それはデータウェアハウスの機能ではなく、経営者の知恵の機能なのです。
データウェアハウスについてしか知らない大勢のコンサルタントよりも、経験豊富で自分のやっていることがわかっているパティ・ヘインズ氏1人の方が価値があるのです。
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「データウェアハウスの父」と呼ばれるビル・インモン氏は、65冊の著書を出しており、Computerworld誌の「コンピュータ史上最も影響力のある10人」の1人に選ばれています。コロラド州キャッスルロックには、彼の会社 であるForest Rim Technology社があり、ビル・インモン氏と Forest Rim Technology社は、企業が顧客の声に耳を傾けるようサポートするサービスを提供しています。詳しくは、www.forestrimtech.comをご覧ください。