意思決定と業務改善に一貫してデータを使用する組織は、競合他社よりも優れたパフォーマンスを発揮します。そして実際に、データを活用している B2B 企業は、市場を上回る成長を遂げ、15~25%の増益を達成しています。
マッキンゼーの予測によると、2025年までには、ほぼすべての従業員が、業務のサポートに自然かつ定期的にデータを活用するようになるといいます。では、現在組織が組織全体で散発的に適用しているデータ主導型のアプローチを比較してみましょう。これだと非効率とギャップが生じて、せっかくの儲けのチャンスを無駄にしています。
では解決策は?データ主導型組織になることを優先することです。そこでこのガイドでは、データ主導型であることが重要な理由や、どのようにして次のステップに進むことができるのかについてお話します。
その前に、データ主導型組織について知っておくべき重要なポイントを以下に挙げましょう:
- データ主導型組織は、思い込みや直感に頼るのではなく、データを使って戦略的な意思決定を行う。
- データ主導型組織は、データを不可欠な資産とみなしており、重要なデータを取得して、それを統合するためのテクノロジーや専門知識に投資する。
- データを効果的に活用している組織は、より良い意思決定、イノベーションの拡大、顧客体験の向上を実現している。
- 大量のデータを管理するのは大変なことだが、データ主導型組織になるには、まず「データの統合」、「明確な KPI の設定」、「データの可視化」というシンプルな3つをするといい。
- 組織がよりデータ主導型になることができる、今日利用可能なツールやプラットフォームがある。
データ主導型組織とは
データ主導型組織は、データに基づいて戦略的意思決定を行います。直感や思い込み、あるいは「勘」に頼るのではなく、意思決定プロセスにデータを活用し、成長の促進や、改善すべき領域の特定のために、事業のあらゆる側面を測定および分析します。
組織が事実や数字に明らかにこだわっていたら、その組織がデータ主導型であることがわかります。そのビジネスのリーダーは、リアルタイムのデータを活用して業務を最適化して、重要な意思決定を行っているのです。
また、データ主導型組織は、データを貴重な資産として扱い、データの取得、保存、アクセスに必要なテクノロジーと専門知識に投資します。
さらに、データ主導型組織はこうであるはずです:
- 顧客からのフィードバック、市場調査、販売数など、さまざまな情報源から信頼できる質の高いデータを入手できる。
- 主導データ分析に習熟し、専門的なツールやテクニックを駆使してインサイトを引き出し、パターンを特定する。
- 業務のあらゆる側面にデータを統合し、それによってさまざまな部門間のサイロが解消され、誰もが同じ情報にアクセスできるようになる
- 継続的な学習と改善に努め、常にデータを分析し、傾向を把握する。
データ主導型組織になることが重要な理由
データを効果的に活用する組織は、それぞれの市場で競争上の優位性を得られます。ここでは、データ主導型組織になることの主なメリットを見ていきましょう。
よりよい意思決定
正確で信頼できるデータにアクセスすることで、ビジネスリーダーは十分な情報に基づいた意思決定を自信を持って行うことができます。データは意思決定における当て推量を排除することから、それが確かな証拠が重要な意思決定に反映されるように、偏見や主観性が最小限に抑られます。
イノベーションとビジネスパフォーマンスの向上
意思決定者は、データでパターン、トレンド、異常値、そして明白ではないかもしれない機会を特定することができ、確かな数字は、新しい製品、サービス、ビジネスモデルの成功につながるインサイトを明らかにすることができます。
また、データ主導のインサイトで、企業は業績不振の分野を特定し、それを解決するための十分な情報に基づいた措置を講じることができます。
顧客体験の向上
顧客の行動、好み、ペインポイントに関するデータを集めることで、企業は最も重要な顧客に合わせたサービスを提供することができます。なので、データに基づく組織だと、顧客に合わせたエクスペリエンスを提供することで、ロイヤリティを構築し、収益成長を促進することができます。
例えば、EC サイトでは、データを利用して、過去の購入履歴に基づき、お勧めの商品を個別化したり、ターゲットを絞ったプロモーションを提供したりすることで、リピート購入が増える可能性が高いです。
データ主導型組織の例
データは、企業が洞察に満ちた意思決定を行い、競争に打ち勝つための究極のリソースとなっています。そこで、データを活用している組織を以下に挙げてみましょう。
1. Netflix
Netflix では、視聴者のデータに基づいて個別化された「オススメ」が提供されます。同社は、ユーザーの視聴、検索、評価に関するデータを集めることで、各ユーザーの好みに応じてコンテンツを推薦する高度なアルゴリズムを作り上げました。
結果ですか?視聴者は、視聴した内容の80%に基づいて「オススメ」を受け、それが、より熱心な顧客とより高い継続率に変換されます。
2.Amazon
Amazon では、顧客が過去に購入したものや検索したものに基づいて商品が「オススメ」され、それに合わせた販促オファーや広告が提供されます。このアプローチにより売上は大幅に増加し、同社の2023年第1四半期の純売上高は9%増加しました。
3.Airbnb
Airbnb はデータ分析に頼ってホテル業界を打ち破ったことで有名です。同社は、プラットフォーム上でのユーザーの行動に基づいて価格戦略を最適化し、カスタマイズされた検索結果と効率化された予約プロセスを提供することで、ユーザー体験を上げています。
データ主導型組織になるための3つのヒント
大量のデータから実用的なインサイトを引き出すのは、その価値があるといえども大変なことです。では、それを始めるのに役立つ3つのヒントをご紹介しましょう。
1.バラバラなデータを統合する
データ主導型組織になる前に、バラバラなデータを一箇所に統合する必要がありますが、ETL(抽出、変換、格納)プロセスとデータ統合ツールは、そのプロセスをより簡単かつ効率的にすることができます。
そして Integrate.io は、データ分析における最も複雑な統合も処理します。様々なソースからデータを集め、必要に応じて変換し、データウェアハウスなどの様々なデスティネーションに格納します。
2.明確な KPI を確立する
明確な KPI(主要業績評価指標)の設定で、組織は定められた目標に対するパフォーマンスを測る方法を得られるので非常に重要です。
例えば、コンバージョン率や CAC(顧客獲得コスト)といった B2B の Eコマースの指標を追跡することで、直感だけでなく事実に基づいたデータに基づき、具体的で測定可能な成果に焦点を当てることができます。
また、明確な KPI で、組織は全体的な使命や目標に合わせて取り組みを行う方法も得られ、それでリソースの優先順位をつけ、進捗状況を社内外のステークホルダーに伝えことができます。
3.データを視覚化し、理解しやすくする
チームがみんなデータサイエンティストというわけではないことを忘れてはいけません。なので、見る人にとって理解しやすいデータの提示を心がけ、チャート、グラフ、ダッシュボードなどのデータ可視化ツールを使って、複雑なデータセットをシンプルにしましょう。
データ可視化ツールで、意思決定者は一目でトレンドやパターンを特定しやすくなります。視覚的なフォーマットで表示されたデータは、相関関係や異常値を即座に示し、生のフォーマットでは見えにくい関係やパターンを強調することができますからね。
データ主導型のツールおよびプラットフォーム
データ主導の組織になるためには、データウェアハウス、統合、分析、可視化に対応するツールやプラットフォームを活用しないといけません。
データウェアハウスツール
データウェアハウスツールは、複数のソースからの大量のデータを保存し、それによってそのデータの簡単な分析やレポートを実現します。これは意思決定に非常に重要です。ちなみに、よく使われるデータウェアハウスツールやリソースには、Amazon Redshift、Google BigQuery、Teradata、Snowflake、Oracleなどがあります。
データ統合ツール
データ統合ツールで、複数のソースからのデータの収集、集計、分析がしやすくなります。よく使われているデータ統合ツールには、Integrate.io、Talend、SAS Data Management、Oracle Data Integrator、Stitch、Fivetran、Informatica PowerCenter などがあります。
また、データ統合ツールで、企業は ETL(抽出、変換、格納)を実行できるようになり、 ETL プロセスは、オンラインデータベース、SNS、モバイルアプリ、Web 分析ツールなど、複数のソースからデータを集めて結合します。
Integrate.io は、ドラッグ&ドロップのインターフェース、コード不要の操作、200以上のアプリやサービスとの統合を提供することで、ETL をシンプルにします。なので Integrate.io を通じて、すべてのデータをサッと簡潔に統合することができます。
データ分析ツール
データ分析ツールは、大規模なデータセットを収集、処理、分析して、インサイトや傾向を明らかにします。よく使われるデータ分析ツールには、Apache Spark、SAP BusinessObjects、SPSS、RapidMiner、Oracle Analytics Cloud、KNIMEなどがあり、このようなツールで、企業はデータの可視化、モデリング、予測分析など、さまざまな機能を得られます。
データ可視化ツール
データ可視化ツールは、データを視覚的に表現し、それによって分析や理解がしやすくなります。ツールは、Google Data Studio や Tableau のような初心者に優しいものから、Sisense や Datawrapper のような高度なものまで、様々なニーズやスキルレベルに対応したものが豊富にあります。
Integrate.io でデータ主導型になろう
Integrate.io は、ETL、リバース ETL、高速 CDC(変更データキャプチャ)など、様々なデータ統合手法を提供しており、ETL 機能により、データベース、API、クラウドプラットフォームなど様々なソースからデータを抽出、変換、格納し、一元管理することができます。
また、Integrate.io の CDC 機能は、システム間のリアルタイムのデータ同期を保証し、これは、最新の情報を必要としてシステム間の手動データ転送を避けたいビジネスに最適です。
Integrate.ioでは、多くのコードや複雑なパイプラインの構築は必要ありません。なので、データエンジニアリングの経験がない企業や、高額なデータエンジニアを雇いたくない企業にとっては、素晴らしいツールとなります。
また、Integrate.io のデータオブザーバビリティ機能により、データをリアルタイムで監視することができ、それによって、データの変化をサッと特定して異常やエラーを検出することができます。
Integrate.io でデータをシームレスに統合
ビジネスの成長と拡大に伴い、様々なソースからのデータの管理や統合はますます大変になっていますが、Integrate.io で、データのシームレスな統合や、価値あるインサイトとより良い意思決定能力が得られます。
Integrate.io をお試しになりませんか。早速こちらからデモにお申し込みいただき、Integrate.io でどのようにデータ主導型組織が実現されるかをぜひご確認ください。