データ変換はデータパイプラインプロセスの重要なステップであり、それで組織はダッシュボードやレポート、分析の作成のためにデータの準備や処理をすることができます。そして適切なツールを使うことで、このプロセスを効率的、安全、かつスケーラブルに行うことができます。そこで本記事では、データ変換ツールが、データのフィルタリング、集計、結合、クレンジングといった最も一般的なタスクをどのように処理し、データレイクや選択したクラウドプラットフォームに移行するのか、また、ツールを評価する際に考慮すべき点を見ていきます。さらに、現在利用可能なおすすめデータ変換ツールの概要もご紹介します。
主なポイント
- データクリーニングに非常に重要なデータ変換
- 様々なデータ変換をどのようにできるかによって適切なツールを選ぶ
一般的なデータ変換
1.データクレンジング
概要:データ変換プロセスにおけるデータクレンジングでは、データセットのエラー、不整合、不正確さを修正し、データの信頼性と使用性を確保し、これは、正確な分析と意思決定の最適化にはクリーンなデータが不可欠であることから、最も基本的なデータ変換の1つとなります。
考慮点:重複の除去、欠損値の補充、フォーマットの標準化、異常値の処理など、さまざまなクレンジング機能があるツールを探しましょう。クレンジングの前後にデータの検証や整合性チェックができるツールは、データ品質を維持し、データモデルや機械学習を構築しやすくするのに特に有用です。
2.データの集計
概要:データ集約では、複数のレコードのデータを要約または結合して、月別の総売上や平均顧客満足度スコアなどの高レベルの分析情報を提供する結果が生成されます。
考慮点:ツールは、大規模なデータセットを集計するための効率的な方法と、グループ化、合計、平均、カウントなどの複雑な集計ルールを定めるオプションを提供するものであるべきであり、リアルタイムまたはほぼリアルタイムの集計に対応するツールは、最新の分析に依存するビジネスにとって特に有益です。
3.複数のソースからのデータの結合
概要:複数のソースからのデータを結合することで、CRM(顧客関係管理)システムからの顧客データとERP(企業資源計画)システムからのトランザクションデータを結合するように、共通のフィールドに基づいてデータセットをマージすることができます。このステップは、組織全体で統一されたデータビューを作成するのに非常に重要です。
考慮点:データを結合するツールを評価する際には、さまざまなタイプの結合(内側結合、外側結合、左結合、右結合)の処理能力、および異種ソースからの大規模なデータセットを管理する能力を検討しましょう。クラウドサービス、データベース、SaaS プラットフォーム用の幅広いコネクタを備えたツールだと、複数のシステムからのデータ統合プロセスがシンプルになります。
4.データのフィルタリングと並べ替え
概要:フィルタリングでは、データセットを絞り込んで、特定の地域の顧客や日付範囲内の取引など、データの特定のサブセットに焦点を当て、並べ替えは、日付順や値順など、特定の順序でデータを並べ替えます。
考慮点:柔軟なフィルタリング機能と並べ替え機能を備えたツールだと、最も関連性の高いデータに効率的に集中できるようになります。複数の条件に基づくフィルタリング、動的フィルタリング、並べ替えオプション(昇順/降順)は、大規模なデータセットの効率的な変換するための重要な機能です。
5.データのマスキングと暗号化
概要:データのマスキングと暗号化は、PII(個人を特定できる情報)や財務情報などの機密データのセキュリティとプライバシーを保証し、このような変換は、機密性の高い顧客データや患者データを扱う組織にとって特に重要です。
考慮点:ツールは、 AES-256 などの強力な暗号化標準、機密フィールドをマスクまたはトークン化する機能、およびデータ ガバナンスに対応するものであるべきであり、機密データの処理の場合は、変換が規制要件を満たすように、SOC 2、HIPAA、GDPR などのセキュリティ標準への準拠も考慮されるべきです。
おすすめデータ変換ツール
1.Integrate.io
概要:Integrate.io は、企業が最小限のコーディング作業で効率的にデータ変換を管理できるよう設計された、ユーザーに優しいインターフェースを持つ強力なクラウドベースの ETL および ELT プラットフォームであり、このローコード/ノーコードのインターフェースは、データエンジニアには必要な柔軟性を提供する同時に、非技術的なユーザーにも最適です。
主な機能:
- 大量のデータをクレンジング、集約、結合するための220以上の事前構築済み SQL 変換。
- AES-256 暗号化、GDPR、HIPAA、SOC 2 準拠の強力なセキュリティ機能。
- クラウドサービス、データベース、SaaS プラットフォームへのデータオーケストレーションのための豊富なコネクタライブラリと API 。
- ウェアハウジング中のパイプラインの変更を追跡するためのバージョン管理。
おすすめの企業:強固なセキュリティ、ローコード/ノーコード変換、様々なデータソースからの様々なタイプのデータスキーマのレプリケーションを安価な価格で広範囲に対応する必要がある組織。
2.Talend
概要:Talend は、バッチ処理とリアルタイム処理の両方を提供する総合的なデータ統合および変換機能で知られており、柔軟性が高く、様々なソースからのデータの複雑なデータ変換に対応しています。
主な特徴:
- 高度なクレンジング、フィルタリング、集計機能。
- 強力なリアルタイムデータ処理機能
- 小規模チームや予算が限られている企業向けへのオープンソース版の提供。
おすすめの企業:リアルタイム プロセスとバッチ プロセスの両方にわたって複雑な変換ニーズがある大企業。
3.Fivetran
概要:Fivetran は、自動化された ELT*抽出、変換、格納)パイプラインに特化しており、最小限の構成で複数のソースからのデータを一元管理することができます。また、主にデータをウェアハウスへの移動に重点が置かれていることから、変換作業がデータベース内で処理されます。
主な機能:
- 完全に自動化された、メンテナンス不要のパイプライン。
- データベース内変換のための dbt のような最新のデータスタックツールとの統合。
- クラウドおよびオンプレミスデータベースへの幅広いコネクタに対応。
おすすめの企業:自動化された ELT プロセスを好み、デスティネーションのデータウェアハウス内で変換を実行したい企業。
4.Matillion
概要:Matillion は、Snowflake、Amazon Redshift、Google BigQuery などのクラウドデータウェアハウスで使うのに特別に設計されたクラウドネイティブな ETL ツールであり、完全にクラウドで運用する企業に最適です。
主な機能:
- 最新のクラウド データ ウェアハウス向けの統合機能が内蔵されれており、クラウドデータ変換向けに最適化されている。
- 複雑な変換を設計するための直感的な UI(ユーザーインターフェース)。
- 高性能ワークフローのためのリアルタイムデータ処理オプション
おすすめの企業:クラウドウェアハウスに最適化されたスケーラブルな ETL ソリューションが必要なクラウドネイティブ企業。
5.Alteryx
概要:Alteryx はデータプレパレーションとブレンドでよく知られたプラットフォームであり、ローコードのインターフェースと変換機能の広い範囲を提供します。Alteryx によって、ユーザーは深い技術的知識がなくても、分析に適した互換性を備えたデータをサッとクレンジングおよび変換できるようになります。
主な機能:
- ドラッグ&ドロップで簡単にデータ変換ができるインターフェース。
- データクレンジング、集計、準備のための変換関数の豊富なライブラリ。
- データ可視化ツールや BI(ビジネスインテリジェンス)ツールとの広範な統合機能
おすすめの企業:レポーティングや分析のためにデータをサッと準備する必要があるビジネスユーザーやアナリスト。
次に、生データへの変換プロセス、ETL プロセスでのエンリッチメント機能、データ分析への有用性からツールを評価する要素について見ていきましょう。
データ変換ツールを評価する際に考慮すべき主な要素
1.使いやすさと拡張性
ローコードまたはノーコードのインターフェースがあるツールだと、複雑なコーディングの必要が減り、データフォーマットを変更できることから、データチームのデータアナリストやビジネスユーザーは、深い技術的知識がなくても変換を実行できるようになります。ただし、拡張性も同様に重要であり、ツールは、小規模なデータセットから大規模なエンタープライズレベルのデータ処理まで、効率的に処理できるものであるべきです。
2.統合能力
ビッグデータを自動化するための幅広いコネクタがあり、それでさまざまなデータベース、クラウドサービス、SaaS との統合ができようになるツールを探しましょう。複数のソースからデータを取り込み、手動介入なしに変換を実行する機能は、効率的なワークフローを維持するための鍵となります。
3.セキュリティとコンプライアンス
特に規制産業の企業にとって、セキュリティは最重要課題であることから、ツールは、フィールドレベルの暗号化、データマスキング、その他のセキュリティ変換があるべきです。また、SOC 2、GDPR、HIPAA などの業界標準に準拠することで、機密性の高いメタデータのデータ管理が規制に従って確実に処理されるようになるべきです。
4.リアルタイム処理とバッチ処理
組織のニーズによっては、リアルタイムのデータ変換かバッチ処理のいずれかが必要になる場合があり、両方に柔軟に対応できるツールだと、より汎用性の高いソリューションを提供できます。リアルタイムのデータフロー変換は、不正検出のような運用上のユースケースに非常に重要であり、バッチ処理は定期的なレポートや分析に最適です。
5.カスタマーサポートとドキュメンテーション
強固なカスタマーサポートと明確なドキュメンテーションは、チームの速やかなツールの導入や、効果的に使に大きく影響します。なので総合的なガイド、トレーニングリソース、24時間365日のサポートを提供し、発生した問題に対処できるプラットフォームを探しましょう。
まとめ
データ変換ツールは、アナリティクス、レポーティング、運用のためにデータを準備する上で非常に重要な役割を果たし、ツールを評価する際には、使いやすさ、統合機能、セキュリティ、拡張性などの要素を考慮することが重要です。また、組織の変革ニーズに合致するツールを選ぶことで、データワークフローは効率化され、データから抽出される価値は上がります。
Integrate.io は、ノーコード/ローコード機能、強固なセキュリティ機能、幅広い変換機能を備えた、このようなニーズに対応するために設計されたツールの一例であり、それでチームはさまざまなソースのデータを簡単に変換できるようになります。
データパイプラインの自動化と変換の実行を始めるには、こちらから当社のソリューションエンジニアにぜひご相談ください。
Q&A
1. データサイエンティストがデータ変換ツールを選択する際に考慮すべき要素とは?
データ変換ツールを選択する際は、使いやすさ(ローコード/ノーコードのインターフェース)、大規模なデータセットを処理するためのスケーラビリティ、統合機能(データベース、クラウド サービス、SaaS プラットフォームのコネクタ)、セキュリティ(SOC 2、GDPR、HIPAA への準拠)、リアルタイムデータとバッチデータの両方を処理するツールの機能などの要素を考慮しましょう。さらに、スムーズなオンボーディングと操作を確実にするために、強力なカスタマー サポートとドキュメントを探しましょう。
2. ツールが対応している最も一般的なデータ変換は何ですか?
一般的なデータ変換には次のようなものがあります:
- データクレンジング:重複の除去、欠損値の処理、不整合の修正。
- 集計:月別の総売上高などのデータの集計。
- 結合:共通のフィールドに基づいた複数のソースからのデータの結合。
- フィルタリングと並べ替え: データセットを絞り込んで特定のサブセットに焦点を当てたり、特定の順序でのデータの整理。
- データのマスキングと暗号化: 暗号化とマスキングにより機密データを保護し、プライバシーと法令遵守を実現します。
3. ツールは、機密データのセキュリティをどのように扱っていますか?
Integrate.io のような多くのデータ変換ツールには、機密データの保護のためのフィールドレベルの暗号化やデータマスキングがあります。例えば SOC 2、GDPR、HIPAA などの標準への準拠は、個人を特定できる情報(PII)や財務データを扱う企業にとって不可欠であり、暗号化(AES-256)に対応し、セキュアなデータ転送(転送時および静止時)を実現するツールで、データのプライバシーと保護が保証されます。
4. データ変換における ETL と ELT の違いは何ですか?
ETL(抽出、変換、格納): データはソースから抽出され、中間段階で変換(クリーニング、集計など)された後、デスティネーション(データウェアハウスなど)に格納されます。
ELT(抽出、格納、変換): ターゲットシステム(通常はデータウェアハウス)で直接変換が行われる前に、まずデータが抽出され、デスティネーションに格納されます。最新のクラウドデータプラットフォームでは、ウェアハウスが複雑な変換をより効率的に処理できる ELT が好まれることが多く、どちらのプロセスも多くのツールが対応していますが、その選択はユースケースによりけりです。