データ分析は、ビジネス上のより良い意思決定を可能にします。ところが、データが別々のシステムに保存されていると、分析が非常に煩雑になります。そこで、Integrate.ioやDaasityのようなデータ統合プラットフォームが必要になります。こういったツールがあれば、さまざまな場所からのデータを一箇所に移動させることができます。結果、その企業の「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」を実現でき、DXが成功するのです。この記事では、数多くあるデータ統合プラットフォームの中から、Integrate.ioとDaasityの比較をご紹介します。
Integrate.ioとは?
Integrate.ioは、サイロ化したソースからデータを目的地一箇所に移動させ、より良い分析、意思決定を可能にするデータ統合ソリューションであり、データの移動はETL、ELT、CDC、リバースETL、またはAPI管理によって行われます(これらデータ統合技術の詳細については後述します)。多くのデータ統合技術を持つIntegrate.ioは、「データを企業の生命線にする(=データは現代企業における心臓部)」ことを目指します。
Integrate.ioは、100以上のネイティブコネクタを使用して、ソースからデータウェアハウス(またはデータレイク)にデータを同期させます。つまり、何時間もかけて複雑なデータパイプラインをコードで作成する必要はないので、データエンジニアリングチームがない中小企業にも最先端のデータの利活用を可能にします。このプラットフォームのネイティブコネクタにより、トランザクションデータベース、リレーショナルデータベース、SaaSアプリケーション、ERP(企業資源計画)ツール、CRM(顧客関係管理)ソリューション、MA(マーケティングオートメーション)ツール、eコマースプラットフォームなどからデータを移動させることができます。SnowflakeやGoogle BigQueryなどのウェアハウスにすべてのデータを集中させることで、サードパーティのBI(ビジネスインテリジェンス)プラットフォームでデータを実行し、業務活動に関するディープなデータインサイトが生み出されます。
これによって、例えばPeriscope Dataでマーケティングデータを実行し、最も価値のあるマーケティングチャネルを見つけることができます。また、Integrate.ioに組み込まれたパフォーマンスモニタリングツールでデータの分析ができ、それによって誰がデータに触れているか、ジョブのパフォーマンスやその他のインサイトが見つかります。
また、Integrate.ioにはREST APIがあり、運用・監視システムなどのRESTfulサービスにコードなしで接続できます。
Daasityとは?
Daasityは、"オムニチャネル・ブランドのために構築され、最適化された分析プラットフォームのパイオニア"と言われています。Daasityには、データをデータウェアハウスに移動させるETL機能が内蔵されています。(Integrate.ioと同様、Daasityはノーコードコネクタでデータを同期するため、JavaやPythonなどの複雑なプログラミング言語は不要)。これにより、ユーザーはChartioやLookerなどのサードパーティツールを使用することなく、Daasity内からBIレポートを実行できるようになります。この点は、SnowflakeやAmazon Redshiftのようなデータウェアハウスにデータを転送するETL分野の他のベンダーとは異なります。
Integrate.io vs Daasity:データ統合
Daasity では、ETL(抽出、変換、格納)が主なデータ統合手法として採用されていますが、Integrate.ioは、ETLをはじめとした複数の方法でのデータ統合(選択肢)を提供しています。
ETLには、以下のようなプロセスがあります:
- 抽出:データベース(リレーショナル、トランザクションなど)、CRM、ERP、SaaSアプリケーション、マーケティングオートメーションツール、Eコマースプラットフォーム、その他のソースからのデータの抽出。
- 変換:GDPRやHIPAAなどのデータガバナンス基準に準拠するためのデータ変換。又、ETLツールによるBIのためのデータクレンジング。
- 格納:データの最終目的地(通常はデータウェアハウス)への格納。データのウェアハウスへの保管から一貫性の向上及び、企業に信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)の提供。
Integrate.ioとDaasityの主な違いは、他社のウェアハウスに格納できるか否かです。Daasityは、独自のウェアハウスツールとBIサービスを持っているので、抽出と変換のプロセスが終わると、データはDaasityにとどまり、サードパーティのプラットフォームには転送されません。一方で、Integrate.ioは、Snowflake、Redshift、BigQueryなど、選択したウェアハウスにデータを格納することができます。データがウェアハウスに入れば、それをLookerなど外部のBIサービスで実行することができます。
Integrate.ioには、別のデータ統合手法もあります:
- ELT(抽出、格納、変換):データを抽出した後にウェアハウスに格納することでETL の「格納」と「変換」の機能を入れ替え、そのデータを変換して分析に使用できるようにする機能です。Integrate.ioでは、個々のデータ管理要件に合ったデータ統合方法を選べます。
- CDC:データベース内のデータに加えられた変更を検出・追跡し、複数のシステムに存在するデータを同期します。
- リバースETL:データウェアハウスからデータを抽出し、そのデータを変換して、SaaSツールなどの運用システムに格納します。このデータ統合手法では、データウェアハウスはデータソースであり、目的地ではありません。
- API管理:企業内のデータとアプリケーションをつなぐAPIを制御、配布、分析します。
Integrate.io vs Daasity:機能
Integrate.ioとDaasity のどちらを選んでも、ネイティブのノーコードコネクタが用意されており、データソースと送信先との間にデータパイプラインを構築できます。ただし、Integrate.ioはDaasityよりもはるかに多い100以上のコネクタを持ち、統合の種類もはるかに豊富です。Daasityのコネクタのほとんどは、eコマース、SNS、MAツール用であり、つまりShopify、Shopify Plus、Amazon、Klaviyo、Attentive、Facebook Adsなどのサービスの統合はあっても、それ以外はあまりありません。
Integrate.io は、リレーショナルデータベース、トランザクションデータベース、CRM、ERP、Google Analyticsなど、あらゆる種類のデータソースと同期することができます。もちろん、eコマース、SNS、MAツールとの統合も可能です。
Integrate.ioのもう一つの利点は、SalesforceからSalesforceへのコネクタで、ユーザーはSalesforceから第二の宛先にデータを移動し、再びSalesforceに戻すことができます。ほとんどのERPツールでは、このような機能は提供されていません。
カスタマーサポート
Integrate.ioやDaasityなどのプラットフォームが提供するカスタマーサポートの種類には大きな違いがあります。Daasityに連絡できるのは、プラットフォームのオンラインヘルプデスクのみです。一方、Integrate.ioでは、電話、メール、ライブチャットによるサポートを提供しており、Integrate.ioのウェブサイトでは、チュートリアル、FAQ、ライブデモ、ウェビナー、ブログ記事など、より多くのリソースを見つけることもできます。
データの安全性
Integrate.ioやDaasityのようなプラットフォームには、ユーザーのためのデータセキュリティが多数あります。Integrate.ioは、物理的なインフラをAmazonのデータセンターでホスティングし、セキュリティにAWSを利用することでさらに強固なセキュリティを実現しています。さらには、SSL/TLS暗号化やSOC2コンプライアンスにも対応しています。
レポート
Integrate.ioは、Looker、Charito、Periscope Data、QlikViewなどの大手BIサービスと連携しており(Integrate.ioと統合できる機能については、こちらをご覧ください)、 プラットフォーム内からパフォーマンス監視ツールにアクセスすることも可能です。DaasityにはBI機能が組み込まれており、ユーザーはデータレポートを実行し、幅広いメトリクスと、主にeコマース関連のKPI(主要業績評価指標)を探すことができます。例えば、顧客データ、顧客生涯価値(LTV)、DTC(Direct to Consumer)マーケティング、マーケティングチャネル、顧客維持(リテンション)、収益性、顧客体験、カスタマージャーニーなどに関するインサイトを見出すことができ、また、多くのデータモデルもご覧いただけます。
DaasityよりもIntegrate.ioを選ぶべき理由
結局、Integrate.ioかDaasityかどちらが良いのでしょうか?
Daasityは、eコマースとデジタル販売に関して、驚くべきインサイトを生み出します。また、ETLとウェアハウスもある分析プログラムがあるのは素晴らしいことです。ただし、DaasityはETLしか扱わないことから、ユーザーが好むウェアハウスやBIサービスを選択したり、CDC、ReverseETL、API管理などのデータ統合手法に制限がかかる場合があります。
また、eコマースやSNS関連以外の分析をしたい場合や、データベース、SaaSアプリケーション、CRMなどのソースからのデータ統合が必要な場合は、Daasityでは難しいでしょう。
Integrate.ioは、Salesforce-Salesforce間のコネクタなど、Daasityよりも多くの統合機能を備えており、顧客サービスのオプションも多く、Daasityが提供できる以上の機能と拡張性を備えたウェアハウスやBIサービスを使用することができます。
技術スタックに加えられるべき製品です。
Integrate.io は、企業の意思決定を強化するデータ統合プラットフォームです。データ統合パイプラインの合理化と自動化の詳細、ビジネスのニーズや目的についてのご相談や、プラットフォームの14日間トライアルの開始については、こちらから弊社専門チームにお問い合わせください。