自身のビジネスが必要とする全てをカバーできる完全なeコマースプラットフォームをお探しなら、Shopifyは最高のソリューションとして挙げられますが、唯一の選択肢というわけではありません。以下では、eコマースソリューションの2トップのMagento 2(Adobe Commerceにブランド変更)とShopify Plusについて説明します。eコマースビジネスにおけるインフラを正しく選定できるようになる一助になることでしょう。
Magento 2とShopify Plusの決定的な違いは5つあります。
- Magentoにはオープンソース版があるが、Shopifyにはない。
- MagentoとShopifyのエンタープライズ版はどちらも月額数千ドルかかるが、Shopifyだけは中小企業向けの低価格帯が用意されている。
- MagentoはShopifyよりもカスタマイズのオプションが豊富。
- ShopifyはApple PayやAmazon Pay、暗号通貨などの支払い方法に対応可。
- MagentoはShopify よりも技術的に使い方が難しい可能性がある。
Magento 2とは?
Magentoは、現在20万以上のMagentoストアが運営されている非常に人気の高いeコマースソフトウェアプラットフォームです。2008年に立ち上げ、2018年にAdobeに買収されました。
Magentoの最初のバージョンは、その名も「Magento 1」でした。 2015年には「Magento 2」のアップグレードがリリースされ、モバイルフレンドリー、ロード時間の短縮、新しい技術などの改善と新機能が搭載されました。
Magentoのプラットフォームには、知っておくべきいくつかのバリエーションがあります。
- Magentoオープンソース:Magentoの基本バージョンは、eコマースビジネスのためのオープンソースのプラットフォームです。Magentoのオープンソースの性質のおかげで、Magento のデベロッパーは独自の拡張機能を作成したり、さまざまなサードパーティのアプリやアドオンを選択することができます。
- Magento Commerce/Adobe Commerce:Magento 2 Commerce(買収後Adobe Commerceにブランド変更)は、有料のeコマースプラットフォーム(PaaS)です。
- Magento Commerce Cloud:Magento 2 Commerce Cloudは、Magento Enterprise Editionとしても知られており、Amazon Web Servicesのクラウドホスティングで動作するMagentoのホステッドプラットフォームバージョンです。
Shopify Plusとは?
Shopifyは、小規模からエンタープライズレベルまで、あらゆる規模の企業が独自のオンラインストアを運営できるよう支援するeコマースプラットフォームです。Magentoとは異なり、Shopifyにはオープンソースバージョンがありません。その代わり、Shopifyは様々なニーズを持つeコマースビジネスに向けて、多様な価格帯を設けています(詳細は後述します)。
Shopifyには、高度なShopify Plusバージョンがあり、「多数の業者や大企業向けのエンタープライズレベルのソリューション 」と称しています。Shopify Plusのパートナーには、Heinz、Crate & Barrel、Dressbarnなどの大手小売業者がおり、このプラットフォームを利用してeコマースストアを管理しています。Shopify Plusは、ウェブサイトのホスティング、インフラ、セキュリティパッチ、パフォーマンステストなどの懸念事項を自動的に処理します。
Magento 2 vs Shopify Plus:特長と機能
Magento 2とShopify Plusの特徴や機能はどのように違うのでしょうか?
- カスタマイズ性: Magentoのフロントエンドは、多くのストアフロントテーマが用意されており、ボタンやスクロールバーなどの「デザインパターン」のライブラリもあるため、カスタマイズが簡単です。Shopifyは多くのShopifyテーマやテンプレートを提供していますが、オープンソースでないため、デフォルトではカスタマイズ性が低くなっています。
- 支払い方法:Shopifyの支払い方法には、クレジットカード、PayPal、Facebook Pay、Amazon Pay、Apple Pay、そして暗号通貨があります。Shopifyでは、さまざまな国や通貨に対応した決済ゲートウェイのリストを提供しています。Magentoの支払い方法は、クレジットカード、小切手、郵便為替、銀行振込、現金があります。
- PCI(Peripheral Component Interconnect)コンプライアンス: MagentoとShopifyの両社は、決済カード情報を処理するためのデータセキュリティ基準「PCI DSS」に準拠しています。
Magento 2 vs Shopify Plus: 価格
無料のオープンソース版のMagento 2は、eコマースサイトに莫大な費用をかけられない中小企業に最適です。ただし、オープンソースのMagentoを使用する企業は、技術サポートやカスタマーサポートの費用を支払っていないため、そういったことは各自で対応しなければいけません。
残念ながら、Magentoのエンタープライズ版の費用については、Adobeは公表しておらず、それを知りたい潜在的な顧客はデモの予約が必要です。しかし、さまざまなサードパーティの情報によると、Magentoのエンタープライズライセンスの年間コストは $22,000から$125,000になるようです。
一方、Shopifyの価格設定はより透明性が高いです。月額は、ベーシックプラン($29)、ショッピファイプラン($79)、アドバンスプラン($299)です。その後、Shopify Plusのコストは月額$2,000と大きく上がり、更なるボリュームを要するビジネスには追加コストが発生します。
MagentoやShopifyのソフトウェアライセンス費用以外にも、取引手数料、Web開発、デザイン、SSL証明書、ドメイン名登録など、eコマースストアの運営に関わる潜在的な経費の考慮も必要です。
eコマースプラットフォームに多くの費用をかける場合、データ統合のための費用対効果の高いソリューションが必要になります。Integrate.ioの価格は、データパイプラインのコネクタの数に基づいて決まるため、どれだけデータを消費しても常に同じ料金を支払うことになります。
Magento 2 vs Shopify Plus:ユーザーレビュー
ここまで、eコマースビジネスに必要なMagento 2とShopify Plusを、機能と価格の面から比較してきました。では、実際のユーザーはMagentoとShopifyのレビューでどのような意見を持っているのでしょうか?
ビジネスソフトウェアのレビューサイトG2において、Magento Commerceは457件のレビューに基づき、5つ星のうち平均3.9を獲得しています。マーケティングアシスタントのChantel P. は Magento に 4.5 つ星を与え、次のように書いています。
「一度操作を覚えると、簡単にウェブサイトや製品リストの編集や調整ができます。変更を加える際、頻繁にデベロッパーに聞かなくていいのがいいです。ただ、学習プロセスが少し難しいのと、他のオプションと比較すると、一部の編集が時代遅れになっているように感じられます。バックエンドにもっとユーザーフレンドリーなレイアウトがあればいいと思うのですが、、、。Magentoは、私たちのWebプレゼンスと、より多くの人に向けてのアプローチを改善してくれました。おかげさまで私たちの利益は確実に上がったし、以前は手作業で行っていた手のかかる作業もいくつかは必要無くなりました。」
Magentoのレビューでは、ユーザーの多くがこのプラットフォームのカスタマイズ・オプションとセルフホスティング・ソリューションを展開できることを絶賛していますが、プラットフォームの使いにくさや技術面での構成が、不満としてよく挙げられています。
一方、G2ユーザーは、234件のレビューにおいて、Shopify Plusに5つ星のうち平均4.4点との評価を出しています。CRO(最高収益責任者)のロジン P.氏は、レビューの中で、このプラットフォームの多くの機能を高く評価しています。
「Shopify Plus には驚くほど多くの機能があります。我々は、取引レートの低さ、世界市場進出のしやすさ、ワークフローのカスタマイズ、専用のサポートネットワーク(よく利用しています)などを特に気に入っています。特定の収益レベルに達している場合は、アップグレードすることに大きな問題はありませんが、、、Shopifyのエコシステムには、特に顧客のデータ保存の仕方で根本的な問題があります。例えば、ある顧客が一人で3つの異なるメールを使って3つの異なる注文をする場合、そのアカウントや注文をまとめることはできません、、、 時間をかけてシステムを学べば、楽になりますが、、。」
Integrate.ioのMagentoとShopifyに対するサポート
Magento 2でもShopify Plusでも、eコマースプラットフォームを利用することで、ウェブサイトの訪問頻度や直近の購入商品の満足度など、顧客に関する膨大なデータを集めることができます。では、価値あるインサイトを得るためには、どのようにこのデータを分析し、掘り下げていけばいいのでしょうか。その答えはIntegrate.io のような強力かつユーザーフレンドリーなデータプラットフォームにあります。
Integrate.ioのETL(抽出、変換、格納)およびデータ統合ソリューションでは、さまざまなソースからデータを一元化したデータウェアハウスに転送し、迅速かつ容易に分析を行うことを可能にします。ドラッグ&ドロップ式のビジュアルインターフェースと、MagentoとShopifyの両方を含む140 以上の既成のコネクタや統合機能を備えたIntegrate.ioは、あらゆる規模、業界、技術レベルの eコマース企業にカスタム自動データパイプラインを簡単に構築できるようにします。
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