テクノロジーが進歩しても、「データが競争上の優位性を生み出す」というのは、ほぼすべての業界の企業に確実に共通しています。ただ、データ統合として知られるように、複数のソースからのデータを組み合 わせて統一されたビューを実現するというのは、言うは易く行うは難しで、Postgres ETL に対応するツールなどの適切なツールが必要です。

データ統合のパワーの本当の意味での最大化に向けて、最適な Postgres ETL ツールを選択する際には、以下の変数を考慮しましょう:

  • ツールは GUI ベースか
  • ツールの使いやすさ。例:ドラッグ&ドロップ インターフェースの有無
  • 統合と ETL 変換が内蔵されているか
  • 提供される機能において、価格はどれくらいか
  • 抽出のソースおよび格納の目的地として Postgres と統合されているか

データ分析から BI(ビジネスインテリジェンス)を引き出し、その情報を戦略立案に活用できるようになったことで、状況は一変しました。そこで本記事では、上記の検討事項に基づいて最適な Postgres ETLツールを選択するのに必要なインサイトを提供します。本記事でご紹介する5つのツールの中から、確実に今年、そしてそれ以降もシームレスなデータ管理と統合を実現するツールを選びましょう。

    1. Integrate.io 
    2. Stitch 
    3. Fivetran
    4. Pentaho
    5. IBM InfoSphere DataStage

Postgres ETL ツールとは

Amazon Redshift、Snowflake、Google BigQuery のようなメジャーな競合が市場に参入してきましたが、PostgreSQL(またはPostgres)はオープンソースであり、オンプレミスでもクラウドでも動作するため、重要な存在であり続けています。

組織は ETL データソースとして Postgres をよく使うため、あるシステムから別のシステム(大体データウェアハウスソリューション)にデータを移動するためのツールが必要になります。そしてこれによって、データの統一されたビューが保証されます。Postgres データベースの一般的なユースケースには、リアルタイムのEコマースが挙げられます。例えば、Eコマースのデータを Postgres データベースから一元化された場所に移動するパイプラインを作成し、ビッグデータ分析のためにそのデータを変換することができます。また、商品や顧客に関するデータ可視化、データモデル、機械学習モデルを作成し、マーケティング、販売、カスタマーサービス業務を改善することもできます。

Postgres ETL(抽出、変換、格納)ツールは、PostgreSQL へのデータの出し入れがうまくできるようにする方法です。オープンソースのデータベースシステムは先進的で、SQL と JSON の機能に対応しており、Skype や Etsy などの多くのアプリケーションで使用されています。

ETL ツールは、分析目的でのデータの取得や、他のソース(この場合はトップクラスの Postgres ETL ツール)からのデータの読み込みが必要な場合のソリューションです。主な特徴や機能はツールによって異なりますが、オンプレミスまたはクラウドで PostgreSQL と連携できるものが数多くあります。

では、どのように自分に合った適切なものを選べばいいのでしょうか?

さらに読む(英語)Heroku PostgreSQL and Integrate.io(Heroku PostgreSQL と Integrate.io)

Postgres に最適な ETL ツールを選択する際の考慮事項

Postgres ETL ツールには、CLI(コマンド ライン インターフェイス)ツールと GUI(グラフィカル ユーザー インターフェイス)ツールがあり、CLI は従来の方法ですが、次のような制限があります:

  • コンソール ディスプレイに表示される情報が少ないため、必要な情報を見つけにくい。
  • コンソール ディスプレイでは、インデックス、テーブル、データベースなどを参照するのも大変。

このような懸念を回避するために、GUI ツールがあります。GUI ベースの ETL ツールがあれば、データを視覚化でき、ショートカットキーの恩恵を受けられ、ファイルや機能、OS(オペレーティングシステム)に簡単にアクセスすることができます。

その他の重要な考慮事項として以下が挙げられます:

  • 選択したデータ統合ツールは、最も重要なデータを統合できるか?必要アプリ全てからデータを取り込む機能があるか?
  • そのツールには広く使われているコネクタや希少なコネクタがあるか?そのプラットフォームは、ニーズに基づいた新しいコネクタの提案を受け入れすいか?
  • そのツールは Postgres を念頭に構築されたのか?(ほぼすべての ETL が Postgres に対応しているが、すべてが抽出データソースおよび格納先としてシステムと統合しているわけではない。)
  • カスタマーサポートはどのレベルか?
  • ETL ツールに必要なものに基づいて、価格は他のオプションと比べてどうなるか?(多くの場合、予測できない消費ベースの価格モデルよりも、定額料金の方をが好まれる。)

このリストを念頭に置いて、最適な Postgres ETL ツールを見てみましょう。

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1. Integrate.io 

Integrate.io は、ETL、リバース ETL、ELT、API 管理、データオブザーバビリティに対応するコード不要のプラットフォームです。このクラウドネイティブプラットフォームには、安全でクリーンなデータパイプラインの構築や管理をするためのコネクタ一式があり、リアルタイムのデータ統合、ETL移行、オンプレミスからクラウド環境へのレプリケーションに対応します。また、Integrate.io の CDC(変更データキャプチャ)は、PostgreSQL などのトランザクションデータベースのようなデータソースからクラウドデータウェアハウスまで、早くて安全で信頼性の高いデータパイプラインを提供します。

機能と利点:

  • コード不要のデータ統合で、使いやすさが保証されるが、リッチなデータパイプラインを構築するデベロッパーのための追加機能もある。
  • 強力なドラッグ&ドロップインターフェースにより、アナリティクスやレポーティングのためのデータの準備や管理ができる。
  • 業界最速の ELT データレプリケーションにより、データは60秒ごとに統一され、「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」が実現する。
  • セルフホスト API 管理と安全な REST API オートメーションがある。
  • 最適なオブザーバビリティの監視のためのカスタム自動アラート機能がある。
  • 何百ものデータソースからのデータがデータウェアハウスに一元化される。Integrate.io は、MySQL から Postgres データベースなどといったデータストア間の内部的なデータの移動と変換もできる。
  • 優れたスケーラビリティ、セキュリティ、カスタマーサポート。
  • 予算重視の顧客のための競争力のある料金設定 。

短所:

  • Integrate.io には、サードパーティ間のデータ統合がない。
  • 純粋なデータ複製のユースケースに対応していない。
  • Integrate.io は、最高のサービスを提供することに重点を置いていることから、高額であまり使われていない一部の機能を制限している。ただ、会社がその高度な機能に対するスキルセットとニーズを備えていない限り、この短所は価格と使いやすさに関しては利点になり得る。

料金体系:明瞭で柔軟な定額制の価格設定をご堪能ください。また、年額15,000ドルのスタータープランと、年額25,000ドルのプロフェッショナルプランの無料お試しがありますが、高度な機能が必要な方には、その要望に応じたカスタムプランをご用意いたします。

G2 の評価:5つ星中4.3

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2. Stitch 

Stitch は Talend エコシステムの一部である ETL ツールであり、Java、SQL、Python によるデータ変換に対応していますが、その機能はかなり基本的なものです。Stitch はより軽量な「EL」ソリューションを求める小規模企業に最適であり、非常に少量のデータ転送が必要な人向けの無料のオプションもあります。

機能と利点:

  • 初心者に優しいビジュアルな UI(ユーザーインターフェース)により、使いやすさが保証される。
  • 最も広く使われているデータウェアハウスのオプションとデータセットを統合するための、さまざまなコネクタが事前構築済み。
  • エンタープライズ級のコンプライアンスとセキュリティがある。
  • Singer のオープンソースのフレームワークにより、拡張可能なプラットフォームが提供される。

短所:

  • 大量のデータを扱えないため、スケーラビリティは落ちる。
  • 対応するデータソースやデスティネーションが限られており、それが多くの企業にとって問題になる。
  • 大抵の代替品と同様に、複雑なデータ変換に対応できない。
  • ボリュームベースの構造は、大企業や成長中のスタートアップ企業にとって問題となる。

料金体系:Stitch はボリュームベースの価格体系を提供しているため、自身のニーズを考慮しないといけません。例えば軽量のデータ抽出以上のものが必要な場合は高額になる可能性があります。料金は、スタンダード層は100ドルから、プレミアム層は2,500ドルからあります。

G2 の評価:5つ星中4.5

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3. Fivetran

Fivetran は、Oracle Database、PostgreSQL、MySQL などの最も一般的なウェアハウスにプッシュするために、様々なソースからデータを引き出すことができる、人気のクラウドベースのローコード統合プラットフォームです。その利用可能な機能により、データソースの接続や、手作業なしでの更新がしやすくなります。

機能と利点:

  • ポイント&クリックのインターフェースなので、使用が比較的簡単。
  • カスタマイズ用に、豊富なコネクタ事前構築されている。
  • 分析用に設計された組み込みスキーマが付属されている。
  • シンプルなデータ複製と自動スキーマ移行がある。

短所:

  • 他の代替品と比べると、値段は高い方になる。
  • 双方向の Salesforce同士のコネクタがある他のオプションとは異なり、一方向の Salesforce CRM 統合にしか対応していない。
  • 自動データ変換を設定する場合、デベロッパーは SQL での変換のコーディングが必要であるため、ある程度のコーディング経験が求められる。
  • データ ウェアハウスに対してのみ、対応されるデスティネーションが限定して提供されている。

料金設定:無料プランもありますが、容量とサポートレベルには制限があります。有料の方だと、価格は消費量ベースのモデルに基づいているため、最低限のデータ需要しかないユーザーに最適です。

G2 の評価:5つ星中4.2 点


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4. Pentaho

Pentaho (または Kettle)は、Hitachi Data Systems がサポートするオープンソースのデータ統合および分析プラットフォームであり、企業は Pentaho を使って、SaaS アプリケーションやデータベースから任意のデータ ウェアハウスにデータをコピーまたは移動することができます。

機能と利点:

  • 比較的使いやすくわかりやすいセルフサービス型のツールである。
  • 正確なドキュメントおよびユーザーに優しい GUI。
  • メタデータアプローチが採用されていることから、Pentaho メタデータ エディタが提供されている。
  • 幅広いデータストアに対応し、Unix、Linux、Windows などの OS(オペレーティング システム)で実行できる。

短所:

  • Pentaho はシンプルなツールではなく、クレンジングなしで1つのデータベースから別のデータベースにデータを移行する場合に最適なオプションではない。
  • 大量のデータを移行する場合、パフォーマンスが落ちる可能性がある。
  • テンプレートが限られており、エラー コードが弱い。

料金体系:価格は顧客ごとのニーズに基づいて決定されます。ただこのモデルは柔軟性がありますが、コストが高くなる可能性があります。また、平均的な価格設定のため、このプラットフォームはほとんどの中小企業には適していません。

G2 の評価:5つ星中4.1

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5. IBM InfoSphere DataStage

IBM Infosphere は、大規模企業やビッグデータ企業を対象に2008年に初めて開発され、データ統合の代表的なオプションであり、優れたクロスプラットフォーム互換性を備えています。このツールは、Hadoop から IBM DB2 データベースまで、複数のデータベースと統合できますが、このオプションを選択する場合は、多額の予算が必要になるでしょう。

機能と利点:

  • 膨大な量の構造化データや非構造化データを転送および処理する。
  • 実装が簡単:ソースとデスティネーション間の接続をサッと確立してさまざまな外部データソースに接続できる。
  • 他の既存の IBM ライセンス ツールを使っている場合の統合が非常に簡単。

短所:

  • 平均月額料金が 6,800 ドルから 20,000 ドル近くまで及ぶことを考慮すると、このツールはごく限られた企業しか選べない。
  • Server エディションと Enterprise エディションを比べると、アーキテクチャに大きな違いがあり、将来の移行に時間とリソースが集中する可能性がある。
  • Windows でしか使えない。
  • 自動エラー処理システムがない。

料金体系:Service、Enterprise、Enterprise Plus、on-site edition の4つのオプションがあります。詳細については、営業チームへのお問い合わせが必要です。また、無料トライアルもあります。

G2 の評価:5つ星中4.0

最適な ETL ツールとは

Postgres の ETL ツールは2つとして同じものはないため、機能、価格、制限の可能性な ど、組織にとって何が最も重要であるかに焦点を当てる必要があります。例えば Postgres への移行に最適なツールであることが最大の懸念事項の1つである場合、Postgres に関連するすべてのニーズに対応するように設計されたものを選択しましょう。Postgres から Salesforce へのデータ移行を最も懸念していますか?Redshift を使用する頻度が高いですか?

適切なツールを選択すれば、数分以内に Postgres でのデータ分析を開始できるはずですあり、シームレスなレプリケーションには、Integrate.io が理想的です。このターンキーソリューションは、トップクラスの Postgres ETL ツールを求める場合には、すべての要件を満たしています。また、Integrate.io の REST API コネクタを使うと、REST API があるほぼすべてのサービスからデータを取得できます。HTTP エンドポイントを介してデータを取得し、そのデータを使って、特定のユースケースのために高度にカスタマイズされた ETL パイプラインを作成しましょう。 

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