- データマイニングについて
- BI について
- 業界ごとのデータマイニングと BI の使用方法
- データマイニングと BI の実例3選
- データマイニングと BI の今後
- Integrate.io のサポート
変わり続けるビジネスの世界において、データの重要性はますます高まっており、企業がこれまで以上にデータに依存するようになると、組織はデータを最大限に活かすための戦略を意識しないといけなくなります。そこで、企業がデータを最大限に活かして、他の組織に対して競争優位に立つのに必ず役立つ概念として、「データマイニング」と「BI(ビジネスインテリジェンス)」の2つが挙げられます。
データマイニングと BI の概念は、ここ数十年の間に多くの企業にとって成功の証となりましたが、これを始めたばかりでその概念を習得するのは、依然としてかなり大変です。それが Integrate.io だと、データマイニングと BI の概念が実際に使われている事例があることから、この概念がよりよく理解できるようになります。
そこで本記事では、データマイニング や BI、そして両者の実際のビジネス利用や経験を最大限に活かし、よりデータに基づいた意思決定を行うために Integrate.io がどのようにお手伝いできるかについて見ていきます。
データマイニングについて
最も基本的なレベルだと、データマイニングには以下が含まれます:
- 大量のデータの中から、特定の問題にとって重要な情報を探し出す。
- データグループ間の統計的関係を発見する。
- AI (人工知能)と ML(機械学習)を使って意味のあるデータを特定する。
もちろん、これはデータマイニングの表面的な定義であり、より深く見れば、データマイニングが信じられないほど複雑で強力なテクノロジーであることはすぐにわかります。そして、すでに世界中の数え切れないほどの企業では、データマイニングを活かしたユーザー体験の改善やより良い製品開発が行われています。 データマイニングのより深い理解のために、データマイニングの5つの段階を以下で見ていきましょう。
データマイニングの5つの段階
データマイニングのプロセスは、以下の5つの段階を踏みます。
- データマイニングプロジェクトの目標の把握
- データの出所の把握
- ETL によるデータの準備
- データの分析、マイニング、モデル化
- 調査結果のレビューと組織全体での共有
一般的なデータマイニング技法
BI のために最も広く使用されているデータマイニング技術としては、以下が挙げられます。
- 分類分析
- 相関ルール学習
- 回帰分析
- クラスタリング
- 外れ値検出
- 時系列予測
- 決定木
- ニューラルネットワーク
- 可視化
- シーケンシャルパターンマイニング
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BI について
BI(ビジネスインテリジェンス)とは、企業がデータからインサイトを得るのに用いる手法を表す総称です。これは、データ主導のビジネス上の意思決定を行う際の第二段階であり、データマイニングをしたら、データベース内の情報からグラフを生成するアプリなどの BI ツールを使って、情報をより深く理解します。
データマイニングと BI の間には、特に BI アプリケーションに読み込む前に ETL ツールを使ってデータを再フォーマットする場合など、多くの共通点があります。
BI の戦略には、多くの場合は以下のようなものが含まれます:
- アナリティクスのニーズや業界 KPI、組織固有のカスタム KPI などの BI ロードマップの作成
- データサイエンティスト、データアナリスト、デベロッパー、BI 責任者などがいるような BI チームの構築
- コアデータ、周辺データ、外部データの整理
- 生データを有用なインサイトに変えるアプリケーションの選択
検討すべき BI アプリは多々ありますが、オススメとしては以下が挙げられます:
ベストな選択肢として、Integrate.io だと、このアプリのどれとでも簡単に統合できます。
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データマイニングと BI の業界別活用法
特定の企業がデータマイニングや BI を利用する方法を見る前に、業界全体で利用されている一般的なオプションをいくつか取り上げてみましょう。概要を把握することで、企業が実際にこの技術をどのように活かしているかを詳しく見たときに、本当のメリットがわかりやすくなるはずです。
小売とEコマース
Amazon やその他の ECプラットフォームで、常に何を買いたいかが把握されているように思えることを考えてみてください。小売業界や EC 業界は、適切な商品を在庫として確保できるように、新たなトレンドを見極める必要があり、それがデータマイニングと BI によって、現在の顧客や潜在顧客の行動傾向を明らかにすることもできます。顧客を理解すれば、その顧客が興味を持ちそうな商品を提案することで、売上を伸ばすことができるということです。
マーケティングと SNS
最近では、データからのインサイトの活用なくして効果的なマーケティング戦略や SNS エンゲージメント戦略を立てることはできません。 BI で、以下のようなことがわかります:
- どのメッセージが特定のデモグラフィックを動かすか
- どのプラットフォームや広告が最も ROI が高いか
- コンバージョンを最大限獲得するのに、どこに時間とお金が最も割かれるべきか
マーケティング担当者は、今日のデータマイニングの利点をかつてないほど享受しています。データの分析方法さえわかれば、より良いアウトリーチにつながる選択ができるというわけです。
製薬
データマイニングは、ビジネス上の適切な判断を下すためだけのものではなく、科学においても重要な役割を果たしています。例えば製薬業界では、以下のようにデータマイニングとデータ分析が活用されています:
- 被験者に新薬を投与する前のシミュレーションの実施
- 特定の健康状態にある人々に利益をもたらす可能性のある新しい化合物の特定
- 患者が知る必要のある、頻度の低い副作用の発見
データマイニングで、製薬会社は意図した結果をもたらす医薬品の開発に集中できるようになり、多くのコスト削減の実現に繋がります。
金融
金融業界には、リスク測定やトレンド予測のための信頼できる方法が必要であり、データマイニングと卓越したアナリティクスの組み合わせほど、これに適したものはありません。未来の予測はできませんが、金融業界は、データマイニングによって投資リスクの判断や ROI の見積もりがしやすくなります。また、この技術で、貸し手が個人や組織にお金を貸すべきかどうかの判断もできるようになります。
通信
データマイニングで、通信業界はどのように顧客のセグメント化やプロセスの合理化、データの効率化ができるかについてのインサイトを得られます。そしてそれが、スマートフォンを使ったアプリやオンラインコンテンツへのアクセス法の改善に繋がります。また、通信業界はデータ分析を利用すると、顧客がどのように製品やサービスを利用することを好むのかもわかります。
飲食
大抵のレストランの利益率は5%以下であり、この業界は、コスト管理や、サプライチェーンの改善、従業員のスケジュール管理はデータに依存しています。データマイニングと予測分析で、農場から厨房まで製品を移動させるより効率的な方法の発見など、レストランは大きな改善を行えるようになり、テクノロジーによって、レストランは特定の時点で必要な従業員数の予測もしやすくなります。
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実際のデータマイニングと BI の事例3選
このような一般論を念頭に置きながら、特定のビジネスがデータマイニングと BI からどのような恩恵を受けているかを詳しく見ていきましょう。
1.Feedvisor:データを活用して小売顧客により良いサービスを提供
Feedvisor は、小売企業と協力し、在庫管理、価格設定、広告、その他の重要な運営要素を改善するのに役立つ実用的なインサイトを提供しています。
同社は、ML(機械学習)とアルゴリズムを使って顧客のデータを分析することから、インサイトを提供することができます。また、Integrate.io の ETL ソリューションを採用することで、サービスが改善されました。Integrate.io で、 Feedvisor は複数のソースからデータを取得して、その情報を再フォーマットしてから分析ソフトウェアに格納することができるようになりました。
Feedvisor がデータマイニングとビジネスアナリティクス戦略に ETL を取り入れたことで、以下のことができるようになりました:
- S3 バケットや Redshift から情報を取得して、それを Salesforce に格納することでアラートを受け取る。
- SalesforceとTotango の最適な機能を利用できるように、データフォーマットを標準化して変換する。
- Salesforce からデータを取り出し、その情報をより有用なセグメントに変換して、処理したデータを Salesforce に戻すことで、予測精度を上げる。
現在、Feedvisor の顧客は、ターゲット市場にどのようにリーチして顧客満足度を上げるかについてのより良いインサイトを得られます。
2.Penneo:BI を利用して顧客と請求を把握
Penneo は、顧客に効率的な文書管理や署名方法を提供するデンマークのコンピュータソフトウェア会社です。Penneo の文書署名ソリューションによって、企業は取引を成立させやすくなり、その結果、Penneo の顧客は急速に増えていきました。
Penneo を利用する顧客が増えるにつれ、同社は BI の利点が活かされないといけないと思っており、CRM(顧客関係管理)と ERP(企業資源計画)ソリューションからデータを掘り出してインサイトを得たいとも考えていました。それで、おそらく最も重要なのは、同社は顧客の行動をより深く理解し、その知識をどのように活かして収益を上げることができるかを考える必要がありました。
Penneo のデータは、さまざまなシステムに保存されていました。どのシステムを使うかによって、顧客の請求書が異なることもあったので、プロセスを標準化して、お金が漏れないようにする方法が必要でした。
そこで Integrate.io で、Penneo では複数のソースからのデータの一元化が実現しました。複数のソースからのデータが標準化されたことで、Penneo では BI アプリの活用で顧客ベースが拡大し続け、ユーザーが望むすべての機能に対してより報酬を得られるようになりました。
3.Brunner:BI を活かしてプロセスを効率化し、顧客の期待を上回るサービスを提供
Brunner は、ピッツバーグとアトランタにオフィスを構え、約120人の従業員を抱えるマーケティング会社です。同社は、クリエイティブなブティック型マーケティング戦略を提供する中小企業としてスタートし、その結果、PNC銀行や Home Depot、Dick’s Sporting Goods といった大企業の顧客を抱えるようになりました。
マーケティング会社が成長するにつれ、データマイニングは継続的な成功に欠かせないものとなりました。小規模の顧客向けにキャンペーンを展開していたときは、チームにはそれほどテクノロジーは必要ありませんでしたが、国際企業向けに働くようになった今、同社はデータにアクセスし、分析からどのようなメリットが得られるかを知る必要がありました。
残念ながら、Brunner には単一のデータソースがなく、データベースやデータ形式が多様であったため、チームは個々のキャンペーンにとってどのデータが重要かを見極めるだけで多くの時間をかけないといけませんでした。
そこで Integrate.io で、Brunner はデータを集めてそれを標準化する簡単な方法が得られ、これで、同社はデータを正確に分析して、どのアプローチが顧客に最も効果的かを判断できるようになりました。顧客が Brunner の専門知識からどのような恩恵を受けたかを示すグラフやレポートを作成できるので、もう推測の必要はありません。
データマイニングと BI の今後
現代社会では、信頼性の高いデータマイニングと BI のオプションなくしてビジネスの繁栄はありえず、データとアナリティクスの重要性は今後数十年にわたってますます高まるでしょう。
また、データの最前線にいる企業には、情報の可能性をさらに引き出すツールが進化することがわかります。
データマイニングと BI の今後には、以下のようなものが考えられます:
- 調査を自動的に行う AI
- 外部のデータサイエンティストに相談することなく、企業がデータから学ぶ機会を増やすセルフサービス型 BI
- 顧客とのインタラクションから企業がより多くを学べるようになるデータ保持
- 企業と消費者を保護するために、より強固なセキュリティ基準が必要なデータガバナンス
Integrate.io のサポート
データマイニングと BI の概念を習得するための適切なツールをお探しなら、Integrate.io プラットフォームがお役に立ちます。 Integrate.io プラットフォームには、ETL データパイプラインの構築やシームレスな統合ソリューションの提供のための完全なツールキットがあり、データマイニングと BI のあらゆるニーズに対応します。つまり、Integrate.io は、データ管理という難しいタスクをシンプルなものに変えるお手伝いをします。
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