Salesforceのデータ移行のベストプラクティスについて知っておくべきこと5つ:
- 企業は、チームが常に最新のデータにアクセスできるようにするために、Salesforceのデータ統合戦略を必要としている
- データ移行にSalesforceのベストプラクティスを使用しない企業は、データ品質とデータガバナンスの問題を抱えるおそれがある
- Salesforceとのデータ連携には、Salesforce Data Loader、Salesforce API、サードパーティツールなどのさまざまな方法がある
- サードパーティツールは、多くのコードやデータエンジニアリングを必要とせずに、Salesforceとの間でデータの移動ができる
- Integrate.ioは、Salesforceのデータ移行のベストプラクティスを最適化できるDX推進のためのソリューションである
Salesforceへのデータ移行やSalesforceからのデータ移行は、時間はかかりますが必要な作業です。ただデータ移行は、あらゆる企業にとって課題であり、Salesforceへのデータ移行をスムーズに行うには、組織的な課題と技術的な課題の両方を管理し、克服する必要があります。というわけで、本記事でSalesforce へのデータ移行戦略の策定をサポートします。
Salesforceのデータ移行を考慮すべき理由
なぜSalesforceのデータ移行プロセスに注目するのか?単純に言うと、データの不備はビジネスによくない結果をもたらすからです。企業内では、以下のようなさまざまな理由でデータの整合性がとれなくなったり、古くなったりすることがあるのです:
- 大企業では、データベースが組織内でばらばらに管理されていることが多く、データのサイロ化が進んでいる
- 買収により、異なるデータ構成のデータベースを既存のSalesforceのデータと同期させる必要がある
- レガシーシステム(古い社内システムや買収で取得したシステム)は、最新のAPIと通信できなかったり、Salesforceへの移行に不要なデータが含まれている場合がある
企業には、営業およびマーケティングチームがビジネス目標を達成するために最適なデータに常にアクセスできるように、Salesforceのデータ移行戦略が必要なのです。
データ移行のためのSalesforceベストプラクティス
データ移行の目的は、シンプルに「一元管理された場所に保存されているデータを最新の状態に保つこと」または「複数の場所にあるデータを同期させること」です。ここでは、データ移行のためのSalesforceのベストプラクティスをご紹介します:
1) データガバナンスプランの確立
データ移行における最も重要なSalesforceのベストプラクティスの1つは、データガバナンスプランを作成し、それに取り組むという当たり前のことです。データガバナンスは、GDPR (一般データ保護規則)などの法規制に準拠しない場合に多額の罰則が課されるため、非常に重要です。
組織では、データ移行とこのプロセスを管理する法律について、すべてのステークホルダーが同じ見解を持つように、明確なプロセスを設定しなければいけません。この計画は、全社的なデータ管理イニシアチブの一部である場合もあれば、Salesforceと統合されるシステムの担当グループ間の単純な合意である場合もあります。
2) 確実なデータ整理
データ移行におけるもう一つの重要なSalesforceのベストプラクティスは、データ品質に焦点を当てることです。最初のステップとして、データガバナンスプロセスを確立し、ソースデータのクリーンさを確保することが重要です。多くの企業はカスタムフィールドを必要としていますが、すべてのカスタムフィールドは、フィールドの内容、使用方法、および「良い」データと「悪い」データを区別する定義について、厳格な審査プロセスを経る必要があります。
管理者はデータマッピングを可能にすべく、この情報を使って検証ルール、ピックリスト、フィールドの依存関係を作成します。検証ルールとピックリストだけでは、フィールドの品質データを確保できない時もあり、そのような場合は、定期的にレポートを実行してフィールドを監査し、ジャンクデータがないかどうかを確認します。データのクリーンアップと整理は1回限りのプロジェクトではなく、データ品質の確保は継続的なプロセスです。
データ品質が向上すれば、業務についてのより実用的なインサイトが得られ、そのデータを使ってビジネスを成長させることができます。データ主導型の企業では、高品質のデータをBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールで実行し、販売、マーケティング、カスタマーサービス、在庫管理、倉庫管理、その他の機能についてリアルタイムでの把握ができます。
3)パイロットプロジェクトから始める
大抵の企業では、Salesforce CRMシステムが新しいシステムとして導入されています。Salesforceは柔軟なデータ構造を持つため、柔軟性に欠けるデータガバナンスプロセスを持つ既存システムと競合する可能性があり、これは、ビジネスユニット間の緊張を引き起こす可能性があります。有効なアプローチとしては、CRMシステムで簡単にデータインポートを実行できることを示す簡単なパイロットプロジェクトから始めることです。
例えば、情報から価値を抽出しにくい、古くてあまり柔軟でないデータベースに有用な販売データが恐らくあります。Salesforceのデフォルトのデータ設定を使う時でさえ、ゴミデータのフィルタリングや、奇妙なレガシーフォーマットの受け入れなどで、レガシーデータを Salesforce CRMデータベースに取り込むことができ、そこから、Salesforceのレポートを使ってトレンドの抽出や、購買行動の特定ができます。また、Salesforceのデータをデータウェアハウスやレイクに移動し、そのデータをBIツールで実行すれば、業務に関するより深いデータのインサイトが得られます。
4) データ移行のためのSalesforceベストプラクティス:統合の注意深いモニタリング
データ移行や統合のほとんどは、1回こっきりのプロジェクトではなく、継続的なものです。なのでデータが標準に適合していることを確認するために、常にモニタリングが必要であり、統合ツールは、それに関しては最良の方法になります。このツールは、データの問題を特定し、多くの場合はメールでアラートを送信して、データの問題点をプロセス所有者に警告します。もう一つは、定期的に例外レポートを実行し、標準に準拠していないデータを見つけるという方法もあります。
ただ、それぞれの方法には欠点があります。アラートは誤報を招き、モニタリングの疲労を招く可能性があり、レポートは、それを実行し、結果を評価する人がいて初めて良いものとなります。なので、 考えられる案は、優れた統合ツールを使い、そのツールを完全に理解している人に統合を書かせることです。。アラートは、より正確であるため、真剣に受け取られる可能性が高くなります。
5) サードパーティのデータ統合ツールの検討
どんなに優れた技術でも、統合計画の不備を補うことはできません。強力なプロセスがなければ、企業のデータモデルを使用したデータ統合は、可能な限り効果的に行われることはなく、一方、優れた統合計画も、テクノロジーが弱ければ台無しになります。
Integrate.ioのようなツールは、全ての企業が使いやすいをコンセプトに開発されているため、Salesforceの実装と他の主要システムとの間に素晴らしい統合体験をもたらし、データ移行におけるSalesforceのベストプラクティスを実現するための機能を以下のように搭載しています:
- ノーコードもしくはローコードで利用できるSalesforce用のすぐに使えるコネクタ
- データパイプラインを構築し、データのクレンジングとチェックを行うドラッグ&ドロップツール
- データがデータガバナンスの規制に準拠していることを確認するためのツール
- 完全に設定可能なパイプラインによる、不良データに対するアラート
- Salesforceなどのクラウドサービスを利用したファイアウォール越しの安全なプロセス統合
データ移行のためにSalesforceのベストプラクティスを導くための3つの戦略
データ移行に関するSalesforceのベストプラクティスの基礎が固まったところで、そのアイデアをどのように実践にいかせるでしょうか。Salesforceと社内外のシステム間でデータをやり取りする方法には、一般的に3つの方法があります:
- Salesforceツールの利用
- Salesforce APIの採用
- サードパーティ製統合ツールの選択
「正しい」ソリューションというものは一つもなく、実際、多くの企業がデータ移行のニーズを達成するために複数のソリューションを使用しています。
1) Salesforce ツールの利用
Salesforceのデータローダは、外部システムからSalesforceにデータをロードすることができます。管理者や熟練したユーザは、この機能を使用して、コードを書くことなく統合パイプラインの作成ができます。
データローダは、下記にあるようなETL(抽出、変換、格納)と呼ばれるプロセスに依存しています:
- データローダが元のソースからデータを【抽出】
- データを Salesforce で使用する正しい形式に【変換】
- データをSalesforceに【格納】
これでSalesforceを企業内すべてのデータの一元的なハブとして使用し、Salesforceの分析ツールを使用して、顧客サービスなどのプロセスに関するインサイトを生み出すことができるようになりました。
シンプルな方法ですが、手作業がかなり必要です。データの格納中に、不正なデータやフォーマットの問題を発見するために、注意深く監視する必要がありますが、それでも、Salesforceの新しい実装を企業に統合し始めるには最適な方法です。プロトタイプの統合は、後でコーディングするか、サードパーティツールを使用して実装することができます。
2) Salesforce APIの採用
企業のプログラマーの多くは、SalesforceのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を使ってデータのアップロードやダウンロードを行います。
そのようなプログラマは、Salesforce独自のSOQL(Salesforceのオブジェクト問い合わせ言語)を使って、Salesforceからデータを取り込み、また、標準またはカスタムの Salesforceオブジェクトを挿入または更新するコードを記述することもできます。
Salesforce APIは非常に柔軟で強力ですが、プログラミングが必要です。API を使用した統合には、開発リソースと統合仕様が必要であり、他の開発プロジェクトと同様に、リスクとコストが発生します。
APIには下記のような利点があります:
- データ入力の手間を省き、時間を短縮
- ヒューマンエラーの最小化
- 2つのアプリケーション間のデータ移動の自動化
- 手動でのレポートを実行及びその結果のエクスポートなどの、時間のかかる作業の排除または減少
3) Salesforceのデータ移行のベストプラクティス実現のための、サードパーティ製統合ツールの選択
サードパーティ製のツールは、手作業によるアプローチと独自のコードを書くことの中間的な位置を占めており、このようなツールは、一方向の抽出プログラムのような単純なものから、独自のプログラミング言語を持つツールのような複雑なものまであります。
データ用の優れたサードパーティツールには、以下のような機能が多く含まれており、それによってSalesforceのデータ移行のベストプラクティスの達成をサポートます:
- 統合で転送されるデータが破損していないことを確認するためのデータクレンジングと検証技術
- スケジューリングとプロセスの自動化を可能にし、手作業による介入は通常ではなく、例外的な手段とする
- 大抵の一般的なクラウドデータウェアハウスプラットフォーム、リレーショナルデータベース、広く利用されているREST APIなどのさまざまなデータターゲットに対応
- 双方向性:Salesforceインスタンスからの読み込みと、Salesforceインスタンスへの書き込みが可能
サードパーティのデータ統合ツールは、通常、Salesforceのデータローダと同様の方法で動作します。ソースからデータを抽出し、そのデータを正しい形式に変換して、Salesforce にデータを格納しますが、サードパーティ製ツールは通常 データローダ よりも多くのソースに接続するため、複雑なコーディングをすることなく、追加のデータセットの統合ができます。また、多くのツールでは、ELT(抽出、格納、変換)など、ETLとは別のデータ統合方法を使用しており、非構造化データをSalesforceに移動するのに適しています。
サードパーティ製ツールのもう一つの利点は、Salesforceから別のシステムにデータを転送して、さらに深い分析を行うことができる点です。このシナリオでは、Salesforceがデータソースとして機能し、データウェアハウスまたはレイクがターゲットシステムとなります。
ただ、サードパーティ製の統合ツールの欠点として、コスト、ベンダーの安定性、そして統合を完全に実行するのに必要な能力が統合ツールに欠けている可能性がある点があります。
Integrate.ioが提供するSalesforceのデータ移行のベストプラクティスとは
Integrate.io は、Salesforceのデータ移行のベストプラクティスを実現するDXのための新しいソリューションです。データウェアハウス、リレーショナルデータベース、トランザクションデータベース、SNSプラットフォーム、SaaSツールなど、ほとんどすべての最新ツールと統合することができます。
Integrate.ioの Salesforce統合は双方向で、つまり標準またはカスタムのSalesforceオブジェクトからの読み取りと書き込みが可能です。SalesforceのデータをSnowflakeや Microsoft Azureなどのウェアハウスに転送し、TableauやLookerなどのBIツールでデータを実行して、さらにディープなデータインサイトを得ることができます。このプラットフォームは、ドラッグ&ドロップ式のインターフェースを採用しており、デベロッパーでなくてもコードを書かずにシステム間のデータパイプラインの構築ができます。Integrate.ioは、リバースETLや超高速CDC(変更データ取得) によるデータ統合も可能であり、その他にも優れたカスタマーサービス、シンプルな価格設定、強化されたセキュリティなどが特徴です。
ローコード又はノーコード環境でSalesforceとのデータ移行が可能になりました。データ移行に関するSalesforceのベストプラクティスについては、こちらのリンクへ無料相談をサインアップして頂けますと幸いです。後ほど弊社担当者よりメールさせて頂きます。