Boomi は iPaaS(サービスとしての統合プラットフォーム)ソリューションであり、強固なデータモニタリング、オーケストレーション、トランスフォーメーション機能を備えているため、エンタープライズレベルの組織によく選ばれます。ただ、Boomi と競合他社とを比較した場合、特にさまざまなアプローチを求める中小企業や中堅企業にとっては物足りない部分もあります。
以下は、Boomi の代替案を探す際に考慮すべき点です:
- Boomi は主にエンタープライズレベルの iPaaS 要件向けにデザインされているため、中小企業は代わりに SMB(中小企業) または中堅企業向けのソリューションの検討が必要。
- 特定の Boomi 代替品は、ヘルスケア、金融、保険など、特定の業界のデータ統合ニーズをサポートすることに特化している。
- チームが特に技術的でない場合は、強力なカスタマーサポートのリソースとレビューがある Integrate.io のようなローコード/ノーコードソリューションを探すべきである。
- 規制の厳しい業界における購入希望者は、ベンダーに問い合わせて、自社のプラットフォームにどのようなセキュリティ、ガバナンス、コンプライアンス機能が組み込まれているかを確認すべきである。
- Boomi の 代替品として代表されるものに、Integrate.io、Matillion、Informatica、Jitterbit、Talend Data Fabric、MuleSoft Anypoint、SAP Integration Suite、Postman、Workato、Skyvia などがある。
このガイドでは、Boomi の代替品を詳しく取り上げ、プラットフォームとの比較について説明します。
Boomi とは
G2 の評価:5つ星中4.3
Boomi は、最高のエンタープライズ iPaaS ソリューションの1つと広く考えられており、その統合およびオートメーションのソリューションはすべて、旧式のソフトウェアやネットワークの近代化イニシアチブなど、より複雑なDX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトに直接貢献しています。
また、エンタープライズレベルのデータセキュリティとコンプライアンス基準を損なうことなく、API を通じたサードパーティアクセスをシンプルにできるため、B2Bパートナーシップのデータ統合プロジェクトにとっても強力なソリューションとなります。
主な機能:
- インテリジェントなアプリケーション統合とワークフローの自動化
- データの発見と同期
- 豊富な統合ライブラリ
- カスタマイズ可能なワークフローを備えたローコードのインターフェース
- マルチテナント・アーキテクチャによる自律的なパフォーマンス機能
- API、B2B、EDI(電子データ交換)管理
- マスターデータハブ
- イベントストリーム
- データのカタログ化と準備
- 事前確定されたアクセラレータとレシピ
メリットおよびデメリット
メリット:
- エンタープライズレベルの機能、統合、自動化ができ、Boomi の顧客の半数以上がエンタープライズレベルで事業を展開している。
- M&A(合併と買収)やインフラの近代化など、特殊なデータ統合や変換のユースケースに対応する。
- クラウド、ハイブリッド、オンプレミスのレガシー(旧式)エコシステムなど、さまざまなタイプのコンピューティングインフラに対応する
- iPaaS の初期の創始者とされ、iPaaS プロバイダーの中でも最大級の顧客ネットワークとプロフェッショナルサービスネットワークを誇る。
デメリット:
- 中小企業や中堅企業の要件には機能が複雑すぎる可能性があり、マーケティングとセールスの統合にも限りがある。
- ユーザーによっては、Boomi の初期設定が特に難しいと感じる。
- 競合他社に比べると、Boomi のカスタマーサポートに対する評価はそれほど高くない。
- 監視とオブザーバビリティの機能は、プラットフォームのサイズと規模からすると、やや限られている。
Boomi の代替品10選
以下の Boomi の代替品には、さまざまな業界背景やさまざまな規模、運用ユースケースがある組織のビジネスニーズに対応するための、幅広い機能と特徴があります。
1.Integrate.io
G2 の評価:5つ星中4.3
主な機能:
- ETL およびリバースETL のためのローコード/ノーコード・インターフェース
- CDC、ELT、データオブザーバビリティ
- 販売・マーケティングプラットフォームなど、さまざまなビジネスツール用の数百のデータコネクタが利用可能
- API 生成
- カスタマイズされたオンボーディングエクスペリエンスと24時間365日のカスタマーサポート
Integrate.io は、あらゆる規模の企業へのソリューションを提供するデータ統合プラットフォームですが、特に中間市場に強いニッチがあります。
また、Boomiと比べて、高い評価を得ている多様なカスタマーサポートリソース、マーケティングやセールスの専門家のニーズを満たすデータ統合機能、強力な API 管理機能、直感的でモダンなユーザーインターフェースの提供が特に優れています。
Integrate.io にはさまざまな製品があり、それぞれに価格が設定されています。なのでユーザーは、興味があればビジネス要件と予算に応じて、どのツールが最も理にかなっているかを検討できるはずです。
2.Matillion
G2 の評価:5つ星中4.5
主な機能:
- コード不要の REST API を備えた事前構築コネクタとカスタム コネクタの広範なリスト
- CDC(変更データキャプチャ)
- 自動データパイプラインビルドのためのバッチロード
- ハイブリッド SaaS のデプロイメントアーキテクチャが利用可能
- ステートレスのマイクロサービスエージェント
Matillion は、中堅企業向けの使いやすくセットアップしやすい iPaaS ソリューションであり、ローコード/ノーコード機能を備えたデータ チーム向けの生産性プラットフォームがいくつかあります。Matillion もまた、主に中堅企業の購入者とそのニーズに焦点を当てた iPaaS ソリューションであり、リーズナブルな価格帯で優れたスケーラビリティ機能を提供しています。
サブスクリプションのパッケージは3つの価格帯で提供されており、ベーシックプランは1クレジット使用につき2ドルからとなっています。
3. Informatica
G2 の評価:5つ星中4.2
主な機能:
- CLAIRE エンジンによる多様なクラウドネイティブ対応オプション
- クラウドデータとアプリケーションの統合
- API ライフサイクル管理のための AI
- クラウドとオンプレミスのデータ品質モニタリング
- パートナーオンボーディングのためのクラウド B2B ゲートウェイ
Informatica の Intelligent Data Management Cloud もエンタープライズレベルの iPaaS ソリューションですが、中堅および中小企業のニーズにも対応しています。多くの競合他社と比べて、Informatica は AI を活用したデータ管理ソリューションで特に先進的であり、ESG(環境・社会・ガバナンス)や持続可能性といった倫理的な問題にも細心の注意を払っています。
また、ユーザーは IPU(Informatica プロセシング・ユニット)の料金体系に基づいて支払うはずですが、具体的な価格情報は、Informatica の Webサイトには詳しく記載されていません。
4.Jitterbit
G2 の評価:5つ星中4.6
主な機能:
- ローコードによるワークフローのオートメーションと作成のための Cloud Studio
- API の作成とライフサイクル管理
- 集中管理コンソール
- 400以上の事前構築済みプロセステンプレート、コネクタ、および統合用レシピ
- 反復型アプリケーション開発の内蔵
Jitterbi の Harmony iPaaS は、API 管理と強力な管理コントロールの分野で特に優れている iPaaS ソリューションです。その包括的で見やすい管理コンソールや、GDPR、ISO 27001、SOC1、SOC 2、HIPAAコンプライアンスへのコミットメントにより、規制が厳しい業界のユーザーは、設定したデータ統合の完全性に自信を持つことができます。
料金は「スタンダード」、「プロフェッショナル」、「エンタープライズ」の3つのプランに分かれており、より具体的な価格については、Jitterbit チームへの問い合わせが必要です。
5.Talend Data Fabric
G2 の評価:5つ星中4.4
主な機能:
- データ統合、収集、変換、マッピング機能
- Talend Trust Score によるデータ品質管理
- 自動化されたデータクリーニングとプロファイリング
- アプリケーションと API の統合
- セルフサービスによるデータの文書化および分類
Talend Data Fabric は、規制コンプライアンス要件を満たすより高品質なデータのための、モジュール式のデータガバナンス、統合、整合性ソリューションの長所を組み合わせた、Talend の統合型 iPaaS ソリューションです。
顧客は一般的に、このツールの成長とスケーラビリティの可能性にわくわくしているようで、さまざまな産業背景から来ています。尚、Data Fabric の料金については、問い合わせが必要です。
6.MuleSoft Anypoint
G2 の評価:5つ星中4.5
主な機能:
- より柔軟な導入オプションのための Anypoint Flex Gateway
- CloudHub のマネージド・インフラストラクチャによる99.99%のアップタイム
- Anypoint Runtime Fabric によるオンプレミスのデプロイ機能
- フォーマット保持型トークン化によるポリシー
- API の監視、管理、診断、トラブルシューティング、作成
MuleSoft Anypoint は Salesforce の iPaaS プラットフォームで、API の作成と管理タスクをユーザーが完全にコントロールできるようにすることに重点を置いています。また、このプラットフォームには、Anypoint Runtime Fabric など多くのサブツールが含まれており、ユーザはオンプレミスとハイブリッドの両方のエコシステムで統合と全体的なパフォーマンスを維持することができます。
Anypoint の料金は、「ゴールド」、「プラチナ」、「チタニウム」の3つのパッケージが設定されていますが、具体的な価格については問い合わせが必要です。
7.SAP Integration Suite
G2 の評価:5つ星中4.3
主な機能:
- 事前に構築された、定期的に更新される統合機能
- API 管理、デザイン、公開ツール
- 開発と統合最適化のための AI 支援
- B2B パートナーのオンボーディングと統合サポート
- 詳細な顧客分析とビューを備えたイベント駆動型アーキテクチャ
SAP Integration Suite は、役立つビジュアルや文書化されたベストプラクティスだけでなく、使いやすい統合機能や APIでのビジネスプロセス管理を拡張する、エンタープライズレベルの iPaaS ソリューションです。
このソリューションには、Eコマースや在庫管理など、独自のビジネスユースケースに特化したガイダンスがあり、統合に関しては、ほとんどの iPaaS ベンダーで対応されていない可能性のあるサプライチェーン統合や、その他の業界固有の統合があります。
料金は、2つの主要プランで設定されており、「スタンダードプラン」は1テナント/月あたり4,273ドルから、「プレミアムプラン」の価格は問い合わせが必要です。
8.Postman
G2 の評価:5つ星中4.6
主な機能:
- テスト、文書化、モックアップのための API ツール
- 一元化された API レポジトリ
- API ガバナンスルール
- 共同作業スペース
- ネイティブ統合、API 駆動型およびオープンソース統合機能
Postman は、様々な産業背景やビジネス規模のデベロッパーが API の作成、保存、実装に利用している API プラットフォームです。従来の iPaaS プラットフォームほど広範な機能は備わっていないかもしれませんが、API、デベロッパーツール、データガバナンス・リソースの集合体であるため、クラウドデータ統合プロジェクトの強力な選択肢であることに変わりはありません。
Postman AI Platform へのアクセスは「ベーシック」、「プロフェッショナル」、「エンタープライズ」プランから選択でき、ベーシックは年払いだと1ユーザーあたり月額14ドル、または月払いだと1ユーザーあたり月額19ドルからあります。
9.Workato
G2 の評価:5つ星中4.7
主な機能:
- 40万以上の統合レシピ
- 組み込み AI と統合機能
- システムインテグレーターとテクノロジーパートナーの大規模ネットワーク
- ローコード/ノーコードのトリガーとアクションによるワークフローのオートメーション
- データ収集のためのインテリジェントなボットとフォーム
Workato は、幅広い顧客ベースと中堅・中小企業のニーズに応える強固な機能を備えた iPaaS ソリューションです。ローコード/ノーコードのインターフェースによってが提供される使いやすさがよく評価され、Integrate.io と同様、カスタマーサポートのリソースと可用性も高く評価されています。
料金については、具体的な価格について透明性のある説明はされていませんが、「ユーザーは、ベースライン ワークスペースと、そのワークスペースに加えてバンドルされた個別のレシピを購入する必要があります。」との説明があります。
10.Skyvia
G2 の評価:5つ星中4.8
主な機能:
- 旧式のデータと新規データのバッチ統合
- ローコード/ノーコード設定
- シンプルな ETL によるデータのインポートおよびエクスポート、および ELT によるデータの複製
- 双方向のデータ同期
- 統合プロセスのオーケストレーションのためのコントロールフローデザイナー
Skyvia は、現在市場に存在する数少ない真に SMB(中堅・中小企業)に優しい iPaaS ソリューションの1つであり、統合するデータ量が少ない組織向けに無料プランもあります。また、Skyvia のインターフェースはローコード/ノーコードで、データパイプラインやプロセスオーケストレーションのような複雑なプロセスを通してユーザーをガイドします。
Skyvia のデータ統合ソリューションの料金は、「 無料」、「ベーシック」、「スタンダード」、「プロフェッショナル」、「エンタープライズ」の5つのプランに分かれており、無料プランでは、ユーザーは毎月10,000件のレコードにアクセスでき、2件のスケジュール統合ができます。
Integrate.ioでデータ統合をシンプルにしよう
Integrate.io は、Boomi が合わない場合に検討すべき、特に強力な競争相手であり、中小企業や中堅企業のユーザーに対して、きめ細かなカスタマーサポート、クリーンでユーザーに優しいインターフェース、ビジネス要件に最も適した分かりやすいコネクタを提供するために特に気を配っています。
競合他社と比べると、Integrate.io は UX(ユーザーエクスペリエンス)に細心の注意を払っており、強固な機能によってユーザビリティとアクセシビリティが損なわれることはありません。クラウド統合のニーズに Integrate.io をお試しになりたい方は、ぜひこちらからデモをご予約ください!
Q&A
Q. iPaaS(サービスとしての統合プラットフォーム)のプラットフォームとは何ですか?
A. iPaaS はクラウドベースの統合プラットフォームであり、さまざまなフォーマット、プロセス、コンピューティング環境にわたるアプリケーションの近代化、変換、統合をサポートするようにデザインされた一連のサービスです。
Q. iPaaS の利点は何ですか?
A. iPaaS の利点は以下の通りです:
- データ統合、API、変換のための中央監視および管理コンソールへのアクセス
- コネクティビティの目標を損なうことなく、ハイブリッド環境で運用する能力
- 現在のデータ品質やパフォーマンスを損なうことなく、既存の統合を拡張する能力
Q. iPaaS プラットフォームは何に使われるのでしょうか?
A. iPaaSプラットフォームは、さまざまなクラウド、マルチクラウド、ハイブリッド、オンプレミス環境間で統合をよりスムーズに設定できるように、アプリケーション、データ、ワークロードを標準化、近代化、その他の方法で準備するために使用されます。