適切なデータプレパレーションは、分析の成功には不可欠であり、 分析前にデータが準備されていないと、誤った情報による意思決定や機会の逸失につながる可能性があります。 では、確実にデータが準備されてそれが整っているようにするにはどうすればいいのでしょうか? そこでデータプレパレーションツールの出番です。
以下は、データプレパレーションツールについて知っておくべき重要なポイントです:
- データプレパレーションツールを使うと、データの精度と信頼性が大幅に上がり、 データが確実にクレンジング、変換、整理される。
- ベストなデータプレパレーションツールは、強固な顧客サポートがあり使いやすい。 選択するツールは、幅広いデータプレパレーションのタスクの処理もできるべきである。
- データプレパレーションツールは、データベースや分析ツールをなどの全データ ソースとデスティネーションに接続されるべきである。
- データプレパレーションの選択肢としては、Integrate.io、Talend、Informatica など多数ある。
- 主要なデータプレパレーションツール間は、機能、データ準備機能、価格に主な違いがある。
本記事では、データからより有用なインサイトを生成できるように、分析がうまくいくための主要なデータプレパレーションツール12選について見ていきいます。
データプレパレーションとは
「データ前処理」とも呼ばれるデータプレパレーションは、データ分析プロセスにおける重要なステップです。これには、データ分析に使用する前に生データをクリーニングして変換することが含まれ、そのプロセスには、エラーの削除や修正、欠損値の処理、データの標準化と正規化などのタスクが含まれる場合があります。
データプレパレーションは、データの品質と信頼性を上げ、分析や予測モデリングにより適したものにすることを目的としています。また、データ分析から生成されるインサイトや予測の精度と信頼性はデータの品質に依存することから、データプレパレーションは重要なステップです。
データプレパレーションツールの評価方法
データプレパレーションツールが非常に多く存在する中で、自分に合ったツールをどのように選べばいいのでしょうか? ツールを評価する際に考慮すべき重要事項を見てみましょう。
特徴と機能
選択するツールは、データのクリーニング、変換、統合などの幅広いデータプレパレーションのタスクを処理できるべきであり、さまざまなデータ型と形式に対応し、構造化データと非構造化データの両方を処理できるべきです。
使いやすさ
データプレパレーションは複雑で時間のかかるプロセスになることがありますが、それは適切なツールを使うことで大幅に効率化されます。 ノーコード/ローコード機能とドラッグ & ドロップ インターフェースを備えたデータプレパレーションツールを探しましょう。また、選択したツールは、ユーザーがよくあるデータ関連タスクを確実に自動化できるツールであるようにしましょう。
カスタマーサポート
カスタマー サポートは、データプレパレーションツールを選択する際に考慮すべき重要な側面です。 ツールの提供側は、問題が発生したらすぐに解決できるよう、強力なサポートの提供が必要です。 また、最もよくある質問に対する答えが見つかるような知識ベースも重要です。
1. Integrate.io
G2の評価:5つ星中4.3
主な機能:
- ETL 機能: 高度な ETL(抽出、変換、格納 )機能を提供し、それによってユーザーはさまざまなソースからデータを効率的に集め、使用可能な形式に変換して、データ ウェアハウスに格納できる。
- CDC(変更データ キャプチャ): このプラットフォームには CDC 機能があり、それによってリアルタイムのデータ更新が実現され、データが常に最新かつ正確であることが保証される。
- 内蔵された数百の統合機能:データ ソースおよびプラットフォームとのさまざまな統合に対応しており、それによってシームレスなデータ収集と処理が促進される。
- ビジュアル データ パイプライン ビルダー: ドラッグ& ドロップのデータ パイプライン ビルダーがあり、それによってデータ ワークフローの作成と管理のプロセスがシンプルになる。
Integrate.io は、データプレパレーションと管理のプロセスをシンプルにするように設計された使いやすいデータ統合プラットフォームであり、 ETL およびリバース ETL 機能と、リアルタイムのデータ更新を実現する業界最速のデータ レプリケーション機能を備えています。
また、このプラットフォームは、データベース、クラウド ストレージ、広く使われているビジネス アプリケーションなど、さまざまなデータ ソースおよびプラットフォームとの一連の統合に対応しています。 これによって、データの保存場所に関係なく、シームレスなデータの収集や処理がしやすくなります。
さらに、Integrate.io の重要な機能の 1 つに、技術者以外のユーザーでもコードを 1 行も記述することなく、複雑なデータ パイプラインを数分で作成および管理できるドラッグ & ドロップ ビルダーがあります。
料金については、Integrate.io は、ニーズに応じて選択できるさまざまなプランを備えた透明な価格モデルを提供しており、例えば 「ETL スタータープラン」だと、年間 15,000 ドルからになります。
2. Alteryx
G2の評価:5つ星中4.8
主な機能:
- AI を活用したデータ品質の強化:このプラットフォームにより、ユーザーは AI (人工知能)および ML(機械学習)の アルゴリズムを使ってデータ品質の問題を簡単に発見および検証できる。
- データ強化機能:企業がデータを最大限に活用できるようデータの強化に対応している。
Alteryx は、強力なデータ準備機能を備えたデータ分析プラットフォームです。 データ探索およびプロファイリング機能により、ユーザーはデータを視覚的に探索でき、変数の分布と全体的なデータ品質を明確に理解できます。
また、このプラットフォームはフィールドレベルの棒グラフ、散布図、色付けなどの直感的な視覚化によって促進されており、 料金プランは、Designer Cloud エディションで 4,950 ドルからあります。
3. Talend
G2の評価:5つ星中4.2
主な機能:
- セルフサービスによるデータプレパレーション:データプレパレーションのためのセルフサービス機能によって、ユーザーは自分のデータプレパレーションのタスクを管理できる。
- 再利用可能な変換レシピ:共有および再利用可能な変換レシピがあることによって、データ品質に関するよくある問題を迅速に解決できる。
Talend は、データプレパレーションのプロセスの効率化のために構築されたデータ統合プラットフォームです。このプラットフォームには、データプレパレーションのためのセルフサービス機能があり、それによってユーザー自身はデータプレパレーションのタスクを管理できるようになります。
この機能とプラットフォームの Spark バッチ処理のサポートにより、効率的なデータ転送と準備が簡単になります。料金に関しては、Talend の価格は機能と使用量に基づいていますが、より詳細な価格については、営業チームへのお問い合わせが必要です。
4. Altair
G2の評価:5つ星中4.5
主な機能:
- 強力なデータプレパレーション機能:ユーザーが反復可能なプロセスの自動化および効率化ができる、多くのデータプレパレーションコマンドに対応する機能が内蔵されている。
- エンタープライズ機能:連携のインターフェースを通じて、組織全体でキュレーションされたデータセットの共有に対応している。
Altair は、データへのアクセス、クレンジング、データ変換のために企業が使うプラットフォームであり、『Monarch』と呼ばれるデスクトップベースのセルフサービス型データ準備ソリューションによるデータ抽出および変換機能で最もよく知られています。
これによって、ユーザーはさまざまなデータソースに接続し、大変なデータを信頼性の高いデータセットに変換することができます。 料金についてですが、Altair の Web サイトに価格は掲載されていませんが、Altair Monarch は30日間無料でお試しいただけます。
5. Informatica
G2の評価:5つ星中4.4
主な機能:
- インタラクティブなデータプロファイリング:大規模なデータセットの準備を加速すべく、可視化されたデータプロファイルと統計を提供する。
- インテリジェントオートメーション:AI 自動化機能を活用して、データプレパレーションのプロセスを効率化する。
Informatica は、高度なデータ準備機能を備えたクラウド ネイティブのデータ管理プラットフォームです。直感的なデータ集計機能と Excel のようなインターフェースがあり、パワフルでありながら使いやすいデータプレパレーションツールになっています。
Informatica の価格モデルは使用量に基づくため、必要に応じて規模を拡大または縮小することができます。
6. Gathr
G2の評価:5つ星中4.5
主な機能:
- データ品質の向上:ドラッグ&ドロップ UI によって、ユーザーはセルフサービスのオペレータを使ってデータ品質チェックを行い、入力データを充実させることができる。
- コード不要のオペレーション:このプラットフォームは、ドラッグ&ドロップのインターフェースで実装できるオペレーションが300以上内蔵されていることから、コーディングの必要がない。
Gathr はデータプレパレーション機能を備えた ETL データ統合プラットフォームです。データプレパレーションのプロセスは360度で可視化され、ポイント&クリックのトラブルシューティング機能が備わっているため、ユーザーは数回のクリックだけで、コネクタやデスティネーションのエラーを簡単に修正することができます。
尚、Gathr は、主に『Gathr Cloud』と『Gathr Unlimited』という2つの料金プランが提供されており、14日間の無料トライアルがあります。
7. Tableau
G2の評価:5つ星中4.2
主な機能:
- コラボレーション機能:Tableau Desktop、Tableau Server、またはTableau Cloudを介して他の人と簡単に出力(アウトプット)を共有できる。
- 幅広いデータ接続:ユーザーはオンプレミスまたはクラウド上のデータに接続できる。
Tableau は、ユーザーがコードを書くことなく、異種データにアクセスや結合、クリーニングができるデータプレパレーションおよび可視化プラットフォームであり、ユーザーはこのプラットフォームにある3つの調整されたビューによって、行レベルのデータ、各列のプロファイル、およびデータ準備プロセス全体を見ることができます。
料金は、ニーズに応じたさまざまなプランが提供されており、例えばデータプレパレーションツールの場合は、Creator プランが必要で、1ユーザーにつき月額70ドルからになります。
8. Qlik
G2の評価:5つ星中4.3
主な機能:
- インテリジェントな管理および制御:クラウドや分散データ環境における何千ものタスクのデザイン、実行およびモニタリング。
- グラフィカルインターフェース:データプレパレーションをシンプルにする使いやすいグラフィカルインターフェース。
Qlik は、エンドツーエンドのデータ統合および分析のクラウドプラットフォームであり、このプラットフォームの自動化されたリアルタイムのデータ統合機能で、より速く綿密なデータプレパレーションが保証されます。
このプラットフォームは様々なソースとターゲットに対応しており、それによって、IT チームはオンプレミスまたはクラウド環境でデータの読み込み、取り込み、移行、配布、同期、統合を行うことができます。また、料金プランは、1ユーザーあたり月額30ドルからあります。
9. Microsoft Power BI
G2の評価:5つ星中4.4
主な機能:
- 再利用可能な変換ロジック:さまざまなデータセットやレポート間で共有できる再利用可能な変換ロジックを作成できる。
- モデル駆動型計算エンジン:変換ロジックと依存ロジックを全て処理するモデル駆動型の計算エンジンが備わっていることから、データプレパレーションのタスクに必要な時間、コスト、専門知識が大幅に削減される。
Microsoft Power BI は、Microsoft Power Platform のコンポーネントとして、徹底したデータプレパレーションと可視化機能を提供します。
また、セルフサービスのデータプレパレーションコンポーネントである Power BI Dataflows は、さまざまなソースからのデータの取り込み、クレンジング、変換、統合、強化、図式化を簡単に行うことができます。
料金は、『Power BI Pro』と『Premium』の2つのプランがあり、Power BI Proは1ユーザーあたり月額10ドルからです。
10. Datameer
G2の評価:5つ星中4.1
主な機能:
- Snowflake 中心:Snowflakeで動作するようにデザインおよび最適化されている。
- 自動化とインサイト:データ駆動型ワークフローにより、データ配信、例外処理、データ品質が自動化される。
Datameer は Snowflake 上で動作する SaaS 型のデータ変換プラットフォームであり、ユーザーは、SQL や何百もの内蔵オペレーションを使ってデータセットを変換することができます。さらに、Datameer は既存の BI ツールと統合することができることから、強力なデータ変換と自動化機能が提供されます。
価格についてですが、料金プランが公表されていないため、カスタム見積もりについては営業チームへのお問い合わせが必要です。
11. SAP Data Intelligence Cloud
G2の評価:5つ星中4.1
主な機能:
- エンタープライズ対応: 大量のデータのシームレスな統合および大規模な管理。
- 効率的なデータ管理:高度で使いやすいフィルターでデータプレパレーションのプロセスをシンプル化。
SAP Data Intelligence Cloud はデータ管理プラットフォームであり、SAP のデータ管理および分析ソリューションの広範なポートフォリオの一部です。また、さまざまなソースからのデータを「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」に接続、強化およびオーケストレーションすることで、企業がデータ主導の意思決定を行えるようにデザインされています。
SAP Data Intelligence Cloud は無料でお試しいただけますが、その後のツールの価格は使用量に基づきます。
12. TIBCO
G2の評価:5つ星中4.2
主な機能:
- インテリジェントなデータ管理:ユーザーは、ビッグデータソースなどの様々なソースからのデータを、すべて分析環境内で結合、クリーンニング、強化、変換できる。
- AI 対応:AI を活用したスマート結合などのタスクを自動化することでデータプレパレーションをシンプルにする、スマート ML(機械学習)ワークフローがある。
TIBCO は、データプレパレーションと分析の効率化のために設計されたデータプレパレーションおよび分析プラットフォームであり、インテリジェントなデータ管理機能、幅広いデータ接続性、カスタム分析アプリケーションの構築機能、AI を活用したインサイト、高度なコラボレーションツール、プロセス固有のアプリケーションがあります。
料金は Web サイト上では公表されていないので、詳細については、営業チームへのお問い合わせが必要です。
分析の成功のために Integrate.io でデータを準備しよう
Integrate.io は、ノーコード/ローコードのインターフェースと何百もの内蔵コネクタによってデータプレパレーションのプロセスをシンプルにする強力なプラットフォームであり、その強固な機能セットにより、さまざまなソースからデータを抽出し、変換、クリーニング、および目的の場所への格納ができます。
早速デモをリクエストして、Integrate.io がデータプレパレーションのプロセスをどのように強化できるかぜひご覧ください。
データプレパレーションに関するQ&A
Q. データプレパレーションはどのような仕組みですか?
A. データプレパレーションには、生データを分析に使用できる形式に変換する一連のステップが含まれます。まず、様々なソースからデータを集め、次に、エラーや不整合、重複を取り除くためにそのデータをクリーニングします。そしてデータが準備されると、データはデータウェアハウスや分析ツールに格納されます。
Q. なぜアナリティクスにとってデータプレパレーションが重要なのでしょうか?
A. 入力データの品質は分析結果の精度に直接影響し、最終的にビジネス上の意思決定に悪影響を及ぼす可能性があることから、データプレパレーションツールはアナリティクスにとって極めて重要です。
Q. ビジネスに適したデータ作成ツールはどのように選べばいいですか?
A. 適切なデータプレパレーションツールの選択は、ビジネス目標と、すでにワークフローの一部となっているアプリケーションによりますが、適切なツールは、他のデータソースと全てシームレスに接続し、内蔵されたデータ変換機能とマッピング機能が提供されるものでないといけません。