SaaS(サービスとしてのソフトウェア)のデータ統合プラットフォームは、チームが関連性のないさまざまなビジネスデータソースを「信頼できる一つの情報源(One source of truth)」に統合するのを支援することによって、今日のビジネスにおけるデータ管理、アクセス、理解において非常に重要な役割を果たします。そしてそれによって、結束力や実用的なインサイトの促進、よりよい意思決定が培われます。
以下は、SaaS のデータ統合プラットフォームについて押さえておくべき5点です:
- SaaS の統合プラットフォームで、従来このようなデータを扱うために必要だった複雑な手作業によるコーディングやスクリプティングがなくなる。
- 今日のデータ統合プラットフォームには、リアルタイムの業務データと過去のウェアハウスとの接続を効率化して「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」を実現する直感的なビジュアルインターフェース、事前構築済みコネクタ、自動化機能がある。
- 一元化されたデータで、高度なアナリティクスや BI(ビジネスインテリジェンス)、組織全体の意思決定が強化され、それによって、リーダーはこれまでデータサイロの中で見えにくくなっていた有望な成長の機会を見つけられるようになる。
- 今日、データ量は飛躍的に増加しているが、統合プラットフォームで、アナリストやサイエンティストの業務から面倒なデータ管理タスクがなくなり、それによって生産性は上がる。
- より多くのビジネスが本質的にデータ駆動型になるにつれ、SaaS 統合は、IT のボトルネックを心配することなく、新しいデータソースや送信先を試す柔軟性をもたらす。
SaaS データ統合プラットフォームは、高い拡張性、セキュリティ、およびガバナンスを保証するのであれば最高です。そこで本記事では、今日の第一線で活躍する統合ソリューションから、企業のニーズに合ったものを選ぶのに使える、主な評価基準について見ていきます。
SaaS データ統合プラットフォームについて
厳格なオンプレミス ソリューションでは、結果として得られるデータを理解して消化するために複数のツールが必要になることがよくありますが、それはレガシー(旧式)システムのデータを今日の言語に翻訳できる場合に限られます。
それに対し、SaaS データ統合プラットフォームは軽快で、典型的なクラウドベースのツールであり、以下のような現在最もよく使われているシステムの多くと連携するようにプログラムされています:
- CRM(顧客関係管理プログラム)
- ERP(企業資源計画システム)
- データベース、データウェアハウス、データレイク
- 分析システム
- その他のビジネスアプリケーション
- その他のハードウェアおよびソフトウェア
SaaS データ統合ツールは、自動化されたパイプラインを使用して、さまざまなソースからさまざまな企業データセットを抽出し、そのデータを普遍的な形式に変換します。そしてそのパイプラインは、変換されたデータを統合し、中央のデータレポジトリ(通常はデータウェアハウス)に配信します。
SaaS 統合プラットフォームを選択する際の主な考慮事項
データは今やかけがえのないビジネス資産であり、適切な統合プラットフォームの選択は、サッと軽くやってしまうようなものではない重要な決め事です。ただ、非常に多くのツールや機能の比較検討が必要であるため、組織のニーズに最適な SaaS データ統合ソリューションを決めるのは大変なことです。
その際、注目すべき主な評価基準は、データ管理の成熟度、機能、UX(ユーザー エクスペリエンス)の中核となる以下のようなポイントです:
- 拡張性
- 柔軟性
- 互換性
- データガバナンス
- セキュリティ
- 使いやすさ
- 継続的サポート
拡張性(スケーラビリティ)
データ量とデータソースが指数関数的に増加し続ける中、将来的な統合プラットフォームが、パフォーマンスの低下やサービスの中断なしに、テラバイトやペタバイトレベルの負荷に対応できるように拡張しやすくなっていることを確認しましょう。そしてベンチマークテストの結果を確認する際には、データスループットなどの要素に注目しましょう。
柔軟性と互換性
今日、ますます複雑化しているテクノロジースタックを考慮すると、プラットフォームは、さまざまな標準またはカスタムビルドのコネクタを使って、既存のデータベース、ウェアハウス、BIツール、およびその他のビジネスに欠かせないエンタープライズシステムをスムーズに統合できないといけません。そしてリアルタイム同期、CDC(変更データキャプチャ)、ETL、リバース ETL、その他の高度な統合手法があれば尚いいです。
データガバナンスとセキュリティ
データ漏えいが増加する中、データが転送中または静止中にある場合は常に、厳格な暗号化、アクセス制御、データマスキング、管理上のセーフガードが必須です。また、地域のデータ主権、GDPR(EU一般データ保護規則)、CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)、HIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)などの規制遵守に対応することも同じように重要です。
使いやすさ
そのプラットフォームが、プロのデベロッパーだけを対象にしているのではなく、技術的なユーザーとそうでないユーザーの両方に対して、直感的なポイント&クリックやローコード/ノーコードのワークフローができるようになっているかを確認しましょう。それによって、事業部門全体での市民データ統合がしやすくなります。また、知識の共有が行われている活発なコミュニティフォーラムがあるのが理想的です。
継続的なサポート
契約条件やサービスクォータ(サービスの制限)の評価も必要ですが、メール、電話、チケットでのチャットなどのチャネルにおける実際の対応力はさらに重要です。しっかりとしたカスタマーサポートだと、オンボーディングの前でも後でも、顧客が製品をきちんと使えるようになるように真摯に取り組んでいるということが伺えますからね。
このような基準は、毎日正確なデータへのリアルタイムアクセスに依存している組織のデータ専門家、例えば以下のような方々の参考になります:
データサイエンティスト
データサイエンティストには、高度な機械学習のアルゴリズムや AI(人工知能)モデルを活用するために、柔軟でスケーラブルなデータアクセスが欠かせません。直感的でなくユーザーにとって使いやすいものでもない SaaS 型データ統合プラットフォームや、統合されたデータセットのクエリーを阻害するプラットフォームだと、イノベーションと生産性が阻害される可能性があります。
ビジネスアナリスト
ビジネスアナリストは、KPI(重要業績評価指標)を監視し、成長の兆候を見るために、異種のデータソースを結びつけるレポートを作成する必要があります。不安定な統合やバラバラの統合だと、信頼性の高い分析ができなくなり、意思決定のサイクルが遅くなりますが、データガバナンス機能だと、アナリストはデータプライバシー規制のコンプライアンスを維持することができます。
ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアエンジニアは、今日のデータ重視の技術スタックの一部である複数のアプリケーション、データウェアハウス、データレイクなどを移動する効率化されたパイプラインに依存しています。過度に制限された統合や手作業に依存しすぎる統合だと、人件費やメンテナンスコストが大幅に押し上げられてしまうと共に、俊敏性は著しく制限され、生産性は下がってしまいますが、デベロッパーに優しいインターフェースだと、この負担が軽減されます。
また、標準以下のデータ抽出、移行、統合だと、データを多用する職務を担う人々は遅延や摩擦、見落としなどを被ります。劣悪なデータ統合は、以下のように企業を危険にさらすことにもなるのです:
-
まだマシなケース:顧客や取引先がサービスに不満を抱いている。
- 最悪のケース:データプライバシー規制が遵守されていないことが発覚し、コンプライアンス違反による罰金を課されたり、消費者からの評判が落ちたりする。
このような役割別の基準に優先順位をつけることで、正確で分析可能なデータの最適なフローが確保され、チームは目標に向かって前進し続けることができます。
では、以下で各プラットフォームを比較してみましょう。
SaaS 統合プラットフォーム おすすめ5選の総合分析
切断されたデータソースが複数あったり、レガシー(旧式)システムを運用していたり、データインジェストのボトルネックが増加していたり、自分のユースケースにピッタリなデータ統合プラットフォームは必ずしもすぐにわかるわけではありません。特に、社内の他のユーザーみたいに技術に詳しくなければそうなりますよね。
ちなみに、以下は当てはまりますか:
- リアルタイムデータへのアクセスが必要
- より信頼性の高いデータ複製ソリューションが必要
- 強力な ETL ツールでビッグデータ統合をシンプルにしたい
- データウェアハウスのデータパイプラインと変換オプションが必要
この質問にどれか一つでも当てはまったら、きちんと機能する SaaS 統合ツールが必要です。以下で、おすすめの SaaS データ統合プロバイダーの内訳と、競合他社との比較について見てみましょう。
1. Integrate.io
G2 の評価:5つ星中4.3
主な機能:
- データベース、ウェアハウス、アプリケーションへの200以上の事前構築済みコネクタ
- ドラッグ&ドロップの ETL/ELT ワークフローのインターフェース
- 自動データパイプライン作成
- 高度なデータ変換処理
- スケーラブルなパフォーマンス
- きめ細かなアクセスコントロール
最先端のデータパイプラインプラットフォームである Integrate.io は、負担の大きい企業データ管理と統合に取り組むために特別に開発され、「力強さ」と「シンプルさ」の両方で際立っています。
目的別に構築された Integrate.io のデータコネクタで、統合のカスタムコーディングにとられる無駄な時間がなくなります。ユーザーは、データベース、クラウドウェアハウス、ビジネスアプリケーション、その他のシステム間のデータフローを視覚的にマッピングするだけで、コードを一行も書く必要がなく、自動化されたデータパイプラインの作成やスケジュールされた新しい読み込み、インクリメンタルアペンド(増分追加)、カスタマイズ可能な処理ルールで、効率的な ETL と ELT の継続的な実行が保証されます。また、データオブザーバビリティおよびアラート機能により、アラートをカスタマイズし、データ品質に全幅の信頼を置くことができます。
マーケティング、営業、人事、その他の部門の市民インテグレーターは、Integrate.io の直感的なドラッグ&ドロップのワークフローにより、BI、ダッシュボード、分析のユースケースのために、IT リソースに負担をかけることなく数分で独自にデータを統合することができます。さらに、より技術的なユーザーからは、必要に応じてよりカスタマイズされた機能拡張のためのカスタム Ruby 関数と互換性のある強固なデータ変換エンジンが高く評価されています。Integrate.io では、日常的なセルフサービスのためのグラフィカルなシンプルさと、ユニークなシナリオのための高度な機能のバランスが巧みに取られているのです。
Integrate.io で、組織はグローバルデータを一元管理することができ、それによって部門の垣根を超えたインサイトを得られます。今日のビジネススタックにおいて、パワフルでありながら手間のかからないデータ統合を実現するために、Integrate.io は、統合分析を通じてデータからわかることを見つけ出すお手伝いをします。
2. Zapier
G2 の評価:5つ星中4.5
主な機能:
- 2,000以上の事前構築済みコネクタ
- コーディング不要のアプリ接続
- コードによるカスタム統合
- アプリ間のマルチステップザップ
- 条件付きロジック
CRM(顧客関係管理)、メールマーケティング、ヘルプデスクなど、ソフトウェア、サービス、アプリにわたる2,000を超えるネイティブ統合機能で、Zapier はあらゆる SaaS データを同期するためのクラス最高の接続性を提供します。Zapier の特徴である「zaps」で、直感的なポイント&クリック構築機能を使って、以下のように Web アプリケーション間のワークフローと情報転送を即座にリンクすることができます。‐ その際、専門的な知識は不要です:
- Salesforce の記録が更新されたら Slack に通知を送る。
- Mailchimp の購読者データを Google Sheets に追加。
- 遅延タスクをスケジュールしたり、リアルタイムの外部トリガーに基づいてインスタントフローをトリガーする。
- 動的なアクションで、数え切れないほどの機能横断的な自動化が実現する。
Zapier の膨大な機能ではカバーしきれない高度なカスタムシナリオのために、Zapier のツールはより技術的な傾向を持つ人向けにコーディング機能を拡張できます。それで、GUI ビルダーでもカスタムエディターでも、レベル分けされた権限階層がある共有チームアカウントで、中央管理がしやすくなります。
Zapier には、レガシーシステムから最新の SaaS まで、 データを簡単に織り交ぜられる多彩なツールがあることから、異種ビジネスソリューションの統合がシンプルになります。
3. Stitch by Talend
G2 の評価:5つ星中4.4
主な機能:
- 130 以上のデータソース統合
- フルサービスの ETL パイプライン自動化
- データウェアハウスへの格納
- オープンソースのコネクタ
Stitchは、データ移動専用に構築された SaaS プラットフォームであり、ELT(抽出、格納、変換)のプロセス全体を自動化しながら、多様なソースからのデータをビジネス分析のためにクラウドウェアハウスやレイクに迅速に統合する点が特徴です。
また Stitch は、重要なアプリ、データベース、分析プラットフォームにわたる130以上のネイティブ統合により、バラバラだったり DIY だったりのデータパイプラインの複雑さを解消してくれます。
Stitch は、統合されたソースから更新された情報を安全に抽出し、それを分析に適した構造に再構築し、重複レコードを削除して、Snowflake、BigQuery、Redshift など、選択したデスティネーションのウェアハウス環境に洗練されたデータを直接格納します。また、継続的なデータ同期プロセスにより、上流のアプリケーションの変更と新しいレコードが最小限の待ち時間で効率的に下流のレポーティングスキーマに伝達されることから、データチームは、大量の ETL スクリプトの作成や、複数のインターフェースを習得したりする作業から解放されます。
参照:Stitch と Integrate.io: 包括的な比較
4. Boomi
G2 の評価:5つ星中4.3
主な機能:
- ワークフローの自動化
- API 管理
- 自動回帰テスト
- クラウドソーシングによるトラブルシューティング
- データ管理
初期の iPaaS(サービスとしての統合プラットフォーム)の先駆者として、Boomi(旧 Dell Boomi)は、精巧なエンタープライズ IT 環境全体で提供される幅広い下位互換性と将来性のある接続性において、比類のない存在です。またBoomi は、分離されたレガシーシステムによってもたらされる盲点を取り除き、最新のインフラをデータを統合するための柔軟な導管に橋渡しすることで、戦略的な統合手段をもたらします。
Boomi では、ビジネスユーザー向けに調整された直感的なローコードのワークフローと、IT ニーズを満たす豊富なカスタムコーディング環境の間で、がっつり IT に関わっていないチームにもエキスパートチームにも、データのサイロ化を打ち破る理想的なインターフェースが見つかります。そして、主要なデータ品質、ガバナンス、および管理ガードレールのスムーズな組み込みにより、統一された情報の信頼できる配信ができあがります。
ただ、一部のユーザーからは、純粋なクラウドソリューションと比べて、特定のリアルタイムのアプリのデータを統合する際のパフォーマンスの低下が指摘されており、ニッチなユースケースについては、サポートのドキュメントにギャップがある場合もあります。また、本番環境での価格設定や、「フリーミアム」という意図的な制限もあるため、本格的な導入には企業全体での投資と各部門の賛同が必要であり、中小企業では予算オーバーとなる可能性が高いです。
なので、何十年にもわたる組織データを最新の分析に組み込むために、徹底的な下位互換性を後援することをいとわない変革志向の組織だと、Boomi は、高価ではありますが、その組織が望むような秩序をもたらしてくれます。
5. Funnel.io
G2 の評価:5つ星中4.5
主な機能:
- データソースを可視化ツールに接続
- ダッシュボードとレポートの自動更新
- カスタムメトリックの構築と分析
- データ送信先の柔軟性
- 直感的なワークフロー構築機能
Funnel はその名の通り、無数のソースからの生データを、主要なビジネスメトリクスに基づいて調整された動的なダッシュボード、レポート、視覚化にシームレスに送って継続的なインサイトを得ることに重点を置いています。
また、Funnel は主要なウェアハウス、CRM(顧客関係管理)、会計プラットフォームに対応する50以上のネイティブ統合機能により、データフローの抽出、モデリング、リフレッシュを行い、それによってエンジニアリングのオーバーヘッドなしにマーケティングキャンペーンの ROI(投資利益率
)から販売実績の追跡まで、プロジェクトを促進してくれます。
同社のワークフロー構築機能で、特定の分析ユースケースに必要なだけデータを準備して表示する直感的なアイコンベースのインターフェースを使って、マルチステップのデータフローを設計できます。その際、構成後に手動でグラフを作成する必要はありません。 また、カスタム計算やメトリクスにより、IT 部門に過大な負担をかけることなく、機能チームがデータを専門領域にスライスできる柔軟性がさらに上がります。
ただし、Funnel はダッシュボード中心のレポーティングソリューションであるので、従来の SaaS 型 ETLソリューションに見られる様々な高度なコントロールやデータ管理機能はなく、セキュリティ、アクセス許可、データモデリングオプションは、他のソリューションと比べると基本的なままです。他のツールでできるような変換には、組み込まれているステップではなく、Funnel 後の手動回避策が必要なものもあり、ドキュメンテーションに部分的にギャップが残ります。
なので、広範なデータコネクタを介してカスタマイズされたダッシュボードを強化する、自動化されたセルフサービスのレポートワークフローを求めている事業部門にとっては、Funnel で迅速な立ち上げが実現しますが、統合、変換、ガバナンスに関する要件がより複雑になると、エンタープライズ級の代替製品へのアップグレードが必要になります。
カスタマーサポートとサービス分析
使いやすさ、統合機能、機能性は重要ですが、突然コネクタが切断されたり、パイプラインにボトルネックが現れたらどうなるのでしょうか?プラットフォームの良さは、カスタマーサポートのスペシャリストによって決まり、カスタマー サポートは、そのサービスと可用性によって決まります。
以下のプラットフォームが顧客サービスに関してどのように機能しているか、また、どのようなサポートリソースが利用できるのか見てみましょう。
Integrate.io
カスタマーサービスの質:年中無休のライブチャットおよびメールサポートで、数分以内に応答し、知識豊富な担当者がいます。また、ユーザーからのサポートに関する評価は5つ星中4.8となっています。
リソース:チュートリアル、ガイド、API リファレンスなどのドキュメントセンターや、全体に公開されているフォーラムコミュニティ、エンタープライズプランのためのオンボーディングアシスタンス、専用アカウント管理があります。
Zapier
カスタマーサービスの質: 1営業日で返信が来るメールサポートや、お問い合わせのヘルプセンターがあり、サポートの評価は5つ星中3.5となっています。
リソース:ステップバイステップのガイドやユースケースなどの包括的なオンライン学習リソース、わからないことを聞ける活発なコミュニティフォーラムがあり、プレミアムアカウントためのオンボーディングもあります。
Stitch
カスタマーサービスの質:24時間365日のライブチャット、メール、電話サポートによる迅速な初動対応があり、技術的に熟練したチームから、ユーザーから5つ星中4.9との評価を得ています。
リソース:ドキュメントライブラリやセルフサービスオンボーディング、技術ブログ記事、企業向けの直接統合支援やアーキテクチャのレビューがあります。
Boomi
カスタマーサービスの質: 24時間365日の極めて重要なサポートや、戦略とトレーニングの追加サービスがあり、「大満足」との報告が得られています。
リソース:自分で習得する用の AtomSphere というプラットフォームがありますが、Atom が時々「使えなくなる」から自分で習得できないことがあると指摘するユーザーもいます。また、ナレッジ ベースとコミュニティフォーラムでは仲間からのアドバイスを得られますが、コミュニティフォーラムは常に監視されているわけではなく、知識のある人が配置されているわけでもありません。
Funnel.io
カスタマー サービスの質: 営業時間中の標準メールおよびアプリ内メッセージング サポートがあり、応答時間は約 1 日かかります。
リソース:ビデオチュートリアルやサンプルなどのヘルプドキュメントがあり、スキルアップのためのコミュニティフォーラムやオンラインアカデミーへのアクセスもあります。
SaaS データ統合ツール: 価格モデル
Integrate.io
パッケージ:
-
Starter:
- 最大スケジューリング: 毎日
- 1 x スケジューリングクラスタ
- 2 x コネクタ
- 最初の30日間オーダーメイドのオンボーディング
- 専任のソリューションエンジニア
- 24時間365日のサポート(チャット、メール、電話)
-
Professional:
- Starter の内容に以下が加わります:
- 最大スケジューリング頻度: 1時間毎
- 2 x スケジューリングクラスタ
- オンプレミスのコネクタ
- 最初の60日間 オーダーメイドのオンボーディング
- 高度なセキュリティ HIPAA BAA(事業提携契約)|GDPR DPA(データ保護規則)
- 99.5% SLA(サービス品質保証)
- Starter の内容に以下が加わります:
-
Enterprise:
- Starter および Professional の内容に以下が加わります:
- 5 x コネクタ
- 最大スケジューリング頻度:5分
- 3 x スケジューリングクラスタ
- 最初の90日間オーダーメイド・オンボーディング
- 月4時間のプロフェッショナルサービス
- 専用 Slack チャンネル
- ソース管理
- 開発/QA アカウント
- SSO(シングルサインオン)
- API プログラマティックアクセシビリティ
- 高度な地域選択
- 無制限の REST API コネクタ
- SOC2 (受託業務のセキュリティ、可用性、処理のインテグリティ、機密保持及びプライバシーに係る内部統制の保証報告書)の監査レポート
- Starter および Professional の内容に以下が加わります:
料金体系:
- サブスクリプションベース
定額料金
選ぶ際のポイント:
- 価格/パッケージは、データ転送の頻度や特定の機能要件に基づいて調整される。
- 小規模から始めて、事業の成長とともにアップグレードできる。
Zapier
パッケージ:
- Free: 接続と機能に制限あり。
- Premium:無料プランに追加されたアプリとワークフロー。一部サポートへのアクセス。
- Professional: 優先メールサポート、マルチステップザップ。Salesforce への統合オプション。
- Teams: アカウント管理。SSOとパーミッション。プラットフォームの料金プランの組み合わせ。
料金体系:
- 階層型のサブスクリプション パッケージ
選ぶ際のポイント:
- 個人向けに最適な価格設定とパッケージを提供。
- 接続するアプリやワークフローの数によって、最適なパッケージが決まる。
- より多くのタスクには、より高いレベルが求められる場合がある。
Stitch by Talend
パッケージ:
- Standard: 共有の ETL インフラ。メールサポート、7日間のデータ履歴
- Business:AWS(Amazon Web Service)専用の ETLリソース、カスタム契約および個別のサポート
料金体系:
- 転送データ量に応じた従量課金制
選ぶ際のポイント:
- ニーズに合った Stitch のパッケージを選択するには、経理部または財務部にコスト分析を依頼する。以下のような組織だと、定額料金のビジネス プランの選択が望ましい場合がある:
- より大きなデータ転送量
- より複雑なパイプライン
Boomi
パッケージ:
-
Professional:iPaaSのコア機能や開発者ツールへのアクセスがあり、トレーニングが含まれる。
-
Enterprise:熟練したサービス クレジットや、アーキテクチャガイダンス、カスタマーサクセスがある。
- Platform:完全にカスタマイズされたデリバリーやオンプレミスオプション、細やかなサポートがある。
料金体系:
- ユーザーベースのサブスクリプション
選ぶ際のポイント:
- 必要なユーザー数に応じて、部門ごとのニーズから全社的な統合まで拡張できる。
- 階層が上がるにつれてサービス内容も充実。
Funnel.io
パッケージ:
-
Basic:デモ版では機能が制限されている。
-
Advanced: ダッシュボード、データ量が Basic の倍になる。
- Premium:Basic の5倍のダッシュボードとデータ量。優先サポート。
料金体系:
- 階層的サブスクリプションのパッケージ
選ぶ際のポイント:
- 以下に基づいて、適切な階層を決定する:
- ユーザー数
- 必要なダッシュボード
- 必要なデータ量
- ニーズの変化に応じてアップグレードがしやすい
ユースケースに適したプラットフォームの選択
以下で、適切な SaaS データ統合プラットフォームを選択するためのヒントを見ていきましょう:
- データソースとデスティネーションを検討する。統合が必要なアプリケーション、データベース、API などを全てリストに挙げ、そのエンドポイント全てと接続できるプラットフォームを探す。
- ETL(抽出、変換、格納)、データウェアハウス、API、データベース統合など、中核となる統合機能を評価し、どの機能が「絶対必要」か、「あったらいいな」なのかを判断する。
- データ量や統合数などのスケーラビリティ要件を評価し、クラウドベースのアーキテクチャでスケーラブルに構築されたプラットフォームを選択する。
- 事前構築済みのコネクタ、テンプレート、マッピングなどを調べ、ユースケースに合っているかどうかを確認する。事前構築された統合を使うことで、価値実現までの時間が短縮される。
- データフローに関する監視、管理、エラー処理機能を見る。プラットフォームは、アラート、レポート、SLA(サービス品質保証) などが提供されるべきである。
- 技術的なユーザーと技術的でないユーザーの両方にとっての使いやすさを考慮し、プラットフォームに、ドラッグ&ドロップで操作できるセルフサービス機能があるかどうかを確認する。
- 現在の予算と将来の成長予測に照らして、総所有コストを評価し、価格モデルと利用状況が一致していることを確認する。
- オプションを比較する際には、サポートの可用性、ドキュメントの品質、スキルの可用性を軽視しないようにする。
- 重要な基準に従ってプラットフォームをランク付けするスコアカードを作成し、比較を数値化することを検討する。
あと、最有力候補の無料トライアルを1つ1つ活用することで、意思決定がより確かなものになります。
データチームと市民インテグレーターのための実用的なアドバイス
しっかりとした実行可能な推奨事項により、用途、業界、専門性に最も適した SaaS データ統合プラットフォームを評価し、採用することができます。
データチーム:
- 全データソースの目録を作成し、統合ユースケースをマッピングする。
- 分析のロードマップに対応する、夢のデータ統合機能のウィッシュリストを作成する。
- ビジネスに関連する事前構築済みのコネクタとテンプレートを使って、POC(概念実証)をスピードアップする。
- コード不要のドラッグ&ドロップインターフェースを活かして、迅速な開発を実現する。
- リスクの低いデータセットから開始し、迅速な効果を実証する。
- プラットフォームと統合されたデータを直接分析し、ビジネスケースを証明する。
市民インテグレーター:
- プロセスに関する専門知識を活用する:セルフサービスを改善するための主なペインポイントを文書化する。
- IT 部門やコンサルタントが提供するローコード/ノーコードプラットフォームトレーニングに参加する。
- 解決したい問題に合わせて既存のテンプレートを再利用およびカスタマイズする。
- 部門レベルのタスクとメトリクスの生産性を上げることから始める。
- プラットフォームの所有者に継続的なユーザーフィードバックを提供し、導入の課題を解決する。
- セルフサービス導入による効率化とコスト削減を提示する。
早い段階での成功、継続的なスキル向上、ビジネスの優先順位との整合性など、現実的な範囲を維持しましょう。
SaaS データ統合プラットフォームの選択肢
SaaS アプリケーションとクラウドプラットフォームの急速な普及と、データ統合のニーズの高まりに伴い、適切な SaaS データ統合プラットフォームの選択が非常に重要になります。
本記事で取り上げたおすすめのデータ統合ツールである Integrate.io、Zapier、Stitch、Boomi、Funnel は、接続性、使いやすさ、拡張性、分析への対応といった点で補完的な強みがあり、市場を牽引しています。
ただ、欠点がないわけではありません。例えば、Stitch も Boomi もオープンソースのデータ統合ツールですが、これは、シンプルな UI(ユーザーインターフェース)を求めるユーザーや、独自のデータ統合プロセスのために独自のコネクタをカスタム構築する必要があるユーザーの支援ができる一方で、悪質な業者に基礎となるコードを妨害されたら、ビジネスプロセスにオープンソースソフトウェアを使うのは危険である可能性があります。
選択肢を調べる際には、事前に必ず部門横断的かつ業務に特化したアプローチをとって、譲れない要件やユースケースを特定しておきましょう。
そしてその要件を、プラットフォームの機能、対応できるデータとアプリケーションの種類、総所有コストのトレードオフ、および将来的な方向性に対してマッピングします。
また、幅広いニーズに対応するために、経営陣、IT チーム、データ アナリストなどの主要なステークホルダーのグループにも意見を求めましょう。
ただし、実地検証に勝るものはありません。主要なプラットフォームには、実現可能性をテストするための無料トライアルや概念を実証する「デモ」環境を提供しているものもあるので、それをうまく使って、本格的な導入に踏み切る前に、最も差し迫った統合シナリオの運用効果を確認しましょう。そして初期のテスト作業から、定量的な指標と定性的な指標の両方を測定しましょう。
Integrate.io は お求めの SaaSデータ統合パートナーです
Integrate.ioは、事前構築済みのワークフロー、ドラッグ&ドロップの UI、エンタープライズ級のスケーラビリティ、そして高度なデータプレパレーションが組み込まれたデータパイプラインプラットフォームであり、組織にとって魅力的な選択肢となります。Zapier のシンプルさや Boomi の複雑さに比べて、柔軟性と使いやすさの中間で良いバランスが保たれており、Stitch や Funnel.io とは違って単一のシームレスなソリューションで高度なデータ変換機能が提供されます。
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Q&A
Q. SaaS データ統合プラットフォームとは何ですか、そしてそれはどんな人向けですか
A. SaaS データ統合プラットフォームは、クラウドソフトウェアとサービスを安全に接続し、その間でデータを同期させることができます。顧客管理、財務、マーケティング、販売など、複数の SaaS アプリを使っているビジネスであれば、プラットフォーム間のデータフローを自動化することで利益を得ることができます。
Q. そのようなプラットフォームの価格設定は一般的にどうなっているのですか?
A: 多くの場合、ユーザー数、ワークフロー、接続プラットフォーム、データ統合の種類、データ転送量に応じた価格設定になっています。Integrate.io、Funnel.io、Zapier には無料層があり、Stitch と Boomi にはお試しオプションがあります。また、どのプラットフォームも、ニーズの変化に応じてプランをアップグレードすることができます。
Q: プラットフォームを選ぶ際に考慮すべき最重要ポイントは何ですか?
A: オプションを評価する際には、事前構築済みコネクタの可用性、使いやすさ、拡張性、信頼性、セキュリティ、監視機能、リアルタイムおよびバッチデータ同期のサポート、全体的なコストを考慮しましょう。また、必要なスキルセットと、自身のユースケースとの整合性も考慮してください。
Q:データ専門家のニーズに対して、プラットフォームはどのように対応していますか?
A: Boomi と Stitchは、データエンジニア好みの強固なエンタープライズ級の ETL 機能があり、Integrate.io と Funnel.io は、技術力の低いユーザーに適したコード不要の環境があります。そして Zapier は、一般的なコンシューマーアプリ間の軽量な自動化を得意としています。